どうも、ば~んです。
ここ一か月間くらい、ずーっとゼノブレイド3の記事を書いてきましたが、今回の記事でいったん区切りにしようかと思ってます。(雑記記事でなんか書くことはあるかもですが。)
今後、追加コンテンツも色々控えているので、それらが追加されたタイミングで、また何か書くかも。全ての感想記事はコンテンツが出し尽くされた後で書いてみようかなと。
という訳で、今回はクリアして思った事を色々と書いてみました!ネタバレ要素バリバリ含むので、気にする方はブラウザバック推奨です!
考察&情報整理
まずは、最初に設定面に関する情報を整理して、色々と考察する部分を上げてみます。
いわば仮想現実なアイオニオン
まずは、ゼノブレイド3最大のキーポイントだと思わしきアイオニオン自体の設定に関してから。
7話で語られた通り、アイオニオンは2つの世界が融合する「交わりの日」に、ゼットによって世界が停止された後に作られた世界。すなわち仮想現実のような認識になるかと思います。
何だろうな、ぼくは未プレイだけど他の作品だとゼルダ夢島なんかが近いのかな。
冒頭シーンでノアが地球を視認したと同時に世界が停止していますが、これはそのままその時に世界が制止⇒エンディングは、静止から解放されて対消滅後、再生された世界、という流れになるのかと。
メビウスたちを倒した後は、静止が解かれるため、これまでのアイオニオン内の永遠は無くなってしまう。未来を見るため、前に進むためにはどうあっても、今の世界は捨てなければいけない。
だからこそ、今の世界、今の自分との永遠の別れという意味では、1とも2とも違う、寂しさのあるエンディングでグッときました。
しかし、相変わらずこういう所の意表を突く設定作りはさすがだなと!
オープニングからエンディングまで、いわば後から見ればほんの一瞬でしかないんだけど、そこには永遠の「今」が存在していて、アイオニオンは過去作の世界の直接の未来の姿ではないけど、正当な未来ではないだからこその特異性も持っている。
ある意味、過去作からの裏ストーリー、外伝にすら位置づけられるような、絶妙な置き所で、驚きが凄かった。確かに、直接の未来とは予想していなかったけれど、まさか2つの世界が「ぶつかる寸前」を、舞台にするなんて。こんなの予想できた人いる!?
クリアしてから一日くらいはずーっと考え込んでしまった!
神無き世界だからこその物語
ゼノブレイド3のもう一つのキーポイントは、神無き世界の物語であるという事でしょう。
3のラスボス、ゼットは人の集合意識的存在であり、過去作であった神によって作られた世界との決着という形にはなっていません。
あくまで、人間自身が己に立ち向かって未来に向かう話。メビウス自身は対消滅を恐れた人の恐怖でしかないので、人の問題でしかないんですよね。
1でザンザが打ち滅ぼされ、2でクラウスが消滅した後の物語の形としては、これ以上ないくらい、「未来」を描いた話なんだなあと。
だから、ある意味ではゼノっぽくない。神話というより、心理学的な方向性のストーリーなので、どっちかというとペルソナとか、そっち系に近いのかな。
個人的には、神を打ち滅ぼす王道的な1や、ラスボスとの熱い対話があった2のほうが印象的には強かったし、盛り上がったかなーとは思う一方で、
本作のこのラスボスのテーマは、1と2があってこそのものなので、その流れとしてはありなんじゃないかと思いましたね。
元祖のメビウス
前述しましたが、元祖のメビウスであろう、ゼット、ワイ、エックスは人々の集合的恐怖が具象化した存在ということでした。
アイオニオン自体がオリジンによって作られている世界であり、それを制しているゼットらは、実質この世界に対しては何でもできる。それがメビウスの理。
でも、メビウス自体はアイオニオンでしか生きられない。だからこの世界を成り立たせるために、未来に進もうとする若者たちの一生を10年に限定させ、永遠の今を繰り返させる。そして、その中で失われていく人の命を糧に、彼ら自身も永続的に在ろうとする。
変わることを恐れ、今のままであり続けようとする姿は、ザンザやマルベーニのような、過去作の悪役とも共通しているので、ゼノブレの共通テーマともいえるでしょうね。
なので、ゼットはザンザやマルベーニのような個が持っていた考えを、多くの人が抱いた際の具象化のようなイメージかな。
彼らはあくまで1個人として持っていただけで、人は誰でしろ、ああいう形になることがある。そんな世界でも、なお人はシュルクやレックスたちのように前に進むことが出来るのか?というのが、本作の軸だったのかと。
過去作に例えると分かりやすい!
そういう意味では、ゼットとの決着はシュルクやレックスの信じた人間の可能性、という抽象的な概念を、明確に形づける形で、彼らの信じる未来が描かれたわけですね!
一点、もったいない所があるとすれば、執政官の描き方が一辺倒な部分。本作の執政官、悪役としての記号以上は、あまり描かれてないんですよね。(一部の例外除く)
前述した通り、彼らが善となりうる話の構造はありえないので、理解はできるんだけど、片方が正としてしか描かれていないのは人によっては気になるポイントかもしれない。あとは、理屈のぶつかり合いをもう少し見たかった気持ちはあります。
対消滅
巨神界&機神界とアルスト。2つの世界は神、クラウスとゲートの消滅と共に、おそらく元の形に戻ろうとしている。
これにより重なった部分の物質が消えていくのが対消滅で、仮想現実であるアイオニオンでさえ、なおその影響は残っており、黒い霧下では対消滅が発生する、という感じでしょうか。
DEのつながる未来の霧の一連の事件もおそらく、この引き合う性質が起こした事件だったのでしょうね。
(まあ、グルドゥは渡ってきたとして、霧乃獣自体はどういう理屈なのかは良く分からんけど...?)
この対消滅を恐れた人間たちの思念が、ゼットらメビウスを形づけ、具象化させたというのが、アイオニオンの始まりなので、本作におけるすべての元凶。
消滅してなお世界に迷惑をかけるクラウスさん...。
オリジン
本作のラストダンジョン、オリジン。作中で説明されている通り、1と2、2つの世界の知識が集合したスーパーハイスペックマシーンのようなものですかね。ニアの言っていたアグヌス側のノポンというのはおそらく、トラなんだろうな。
この、一度消えた物をデータとして再現する、というのはゼノブレイドクロスのセントラルライフの考え方ととても似ているというか、ほぼ同一のものですよね。
結局、再現されたとてそれは今までの自分と似て非なる何かでしかない、故に消滅を恐れた人々が停止を望んだというのは理解できます。
ただ、そこのシーンに関して、あのシーンはもう少し丁寧に回想を描いて欲しかったですかねえ。世界を留めるに足るまでの、人々の恐怖をもっと描いて欲しかった。7話、6話までと比べてちょっと描写が尻切れトンボになっている感が否めずもったいない。
あと、一つ気になったのはオリジンの最下層近くに固形の水色の物質が大量に並んでいる所。
これ、厳密な形状は異なる物の、2のコアクリスタルと類似している見た目なんですよね。
コアクリスタルは全ての生命の情報が記載されている物質なので、オリジンの内部における生命の情報を統括している物質がコアクリスタルだったのかも...?
次へつなぐ存在として描かれる過去作キャラクターたち
本作における、メリアとニアの立ち位置は、次へとつなぐ手助けする大人的な存在。
彼ら自身がかつて、自ら未来を切り開いたように、それぞれ、ラッキーセブンとウロボロスストーンという形で冒険を手助けしてくれていました。
(ウロボロスストーンはニアの能力っぽいんだけど、ラッキーセブンはモナド+オリジンなのかな...?)
ラスボス戦最中で挟まれた会話演出でニアが言っている「でもね、かつて世界を前へと進めてきた若者たちは、その怖さを乗り越えてきたんだ、未来にあんた達がいるって信じて-」というセリフは、本作でぼくが一番見たかった言葉だったので、うんうんって頷いちゃいましたよね。
ベタだけど、こういうのが見たかったのよ♬
過去作との時系列
ニアとメリア関係で示唆されていた、過去作との繋がり。
推測ベースになるんですが、エンディング内でのニアの発言「これから帰るよ」というセリフと、写真に写った面々の姿から見るに、おそらく1と2の本編終了後~交わりの日までは、数10年程度なんでしょうね。(レックスてめえ、やりやがったな!)
そう考えると冒頭のノア、ランツ、ユー二、ヨランがいた場所は、つなみら後に取り戻したアカモートだったという事になるので、一気に身近な感覚になるような気も。
そこから静止⇒本編エンディングまでがおそらく1000年前後の時という事になるので、おそらくアイオニオン内ではニアやメリア以外の過去作キャラ(ハナを除く)は既にいなくなってしまったということなのかと。ただ、ブレイド関係がどういう原理になっているのか良く分からんのよね...。
ということなので、おそらく六氏族関係のシュルクっぽい見た目の像はシュルクの子孫なのではないかな。他は良く分かりませんが。
後はキャラクター同士の血縁関係とか。確実に本編内で描写されたのはミオのオリジナル体がおそらくニアとレックスの娘という事くらいですかね。これはまあ、想像は付いていたな。
アグヌス側のミオにそういう設定が用意されているんで、ケヴェス側にも何等かありそうな気がするんですが、はっきりは描かれてないので分かりません。
DLCで見たい「未来」
DLCの話なんですけど、本編で残された情報を追う限り、エンディング後の未来をやるしかないと思うんだけど、やってくれるのかなーって期待半分不安半分だったりしてます。
やるにしても、またオリジナル主人公とか出して、別視点で見せるとか、ちょっと予想できない感じにする可能性もあるような気もするんですが。
エキスパンションパスのデザインとかね、色々見てる限りでは、シリーズを締めくくるボーナスステージのような内容を期待したいですけどねー。作っていて楽しそうな内容らしいし、頼むぞ!
ノアミオの再開が見れないと夜も寝れない。
感想
続いてざっくばらんと感想を書いていきます。
色々な描写が丁寧
本作、ストーリーとヒーロークエストを遊んでいて思うんですが、キャラクターごとの描写はシリーズで一番濃かったように感じました。
例えばシュルクとかレックスって、過去に関する設定は明かされていましたが、本編より前の子供自体の描写ってそこまで描かれてこなかったですよね?
なんですが、本作は特にノア、ランツ、ユー二(+ヨラン)の過去を非常に細かい所まで描写していたので、キャラクターごとの特徴や個性が掴みやすかった。
若干演出過多に感じたところがないわけではないですし、ムービーシーンが長いのはデメリットにも感じますが、描きたかった部分はとても伝わる作りになっていたので、良かったんじゃないですかね。
見事な作りだったヒーローシステム
ヒーロー関連、ちょっとまだ全てのエピソード見切れてないんですが、つくりとしては2のレアブレイドを遊びやすく改良した感じで素晴らしかった!
レアブレイドの難点だった、ランダム性による取得難易度の高さ、他キャラ譲渡への制限、個別エピソード確認の難度の高さの全てを解消してくれていたので、サブ要素として非常に遊びやすかったです。
この遊びやすさであれば、今後追加されるであろう新規ヒーローのエピソードも気楽に見れそうで楽しみ!
各キャラクター、色々な種類のドラマが用意されているので見ごたえがあるし、その中でメインキャラクター達の描写をも補完してくれているので、文句なし。
今追い切れているのだと、芋と温泉と味噌の話が面白かったです。全体的に面白いけど、こう、アイオニオンでの生き方という方向性で描いているエピソードが特に面白く感じる。
話として面白かった章
メインストーリーで一番面白かったのは5話かなあ。演出や構成は2話の方が好きですが。
5話はやっぱりシティ関連が色々インパクトあって面白いのと、6話に入る引きが絶妙なのと、後から見返したときにM関連の話が面白いのが好き。シリアスだからネタにしずらいけど、あの流れは脳破壊なのでは?とか思ってしまったワ。
ヒロインが仕掛けの要なのは、フィオルンといい、ホムヒカといい、やはりゼノブレイドシリーズらしいなと思いました。
2話はラッキーセブンのエピソードの出し方から、終幕までの着地が綺麗でいいですよね。ある意味、あの話が一番従来のゼノブレイドらしさを感じられました。
ラッキーセブンで火時計破壊する所の盛り上がりが最高!
もうちょい盛り上がりが欲しかった
話としての不満はそこまでないんですけど、盛り上がりがもうちょい欲しかったっていうのはありますかね。
例えば6話開始のシーンなんかは、2で言ったら7話のラストみたいな部分に当たるわけで、ああいうシーンでも落ち着いた描写だといまいちこう、煮え切らないというか。
(まあ、あのシーンで仮に命を背負って流しても見せたいであろう描写でなくなってしまうのは分からんでもないんですが。)
重いテーマを用意して、それに合わせすぎたせいが、描写のテンションがかなり下に落ちてしまって印象で、1や2にあった熱さをあまり感じられないのが、ちょっと寂しかった。2話みたいな展開がもっと見たかったんですよねー。
最終話短くない?
後は最終話。なんか短くない?って思いました。
フィールド要素が6話までで大体解禁されてしまうし、オリジン内部のイベントもなんか簡素な感じがして、あんま盛り上がらんよねっていう。
オリジン内部は内部でラストダンジョンにして、もうちょい2の起動エレベーターのような、特殊ダンジョンを間に挟んで、色々演出とか入れても良かったと思うんですけどね。
まあ、ただクリアまでシリーズ最長の102時間もかけているわけで、これにそれ以上を求めるのも酷のような気がしなくはないんですが...w。
まとめ
以上、感想でした!色々書きたいこと書けたかなと。
文句が全くないわけではないけれど、3週間にわたるアイオニオンでの冒険譚は最高の体験でした。いつも素晴らしい作品をありがとう、モノリスソフト!
まあ、ストーリーは終わった物の、まだまだやり残している要素も多いうえ、追加コンテンツも配信待ちということなので、まだまだ俺たちのアイオニオンは終わらないぜ!
アイオニオンに留まり続けるプレイヤー(実質メビウス)