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【レビュー】ドラゴンクエストVII Reimagined【感想】現代水準として最適化!しかし、ドラクエ7としてこれで良かったのだろうか?

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どうも、ば~んです。

ドラゴンクエストVII Reimagined -Switch2

ドラゴンクエストVII Reimagined -Switch2

  • スクウェア・エニックス(SQUARE ENIX)
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今回は「ドラゴンクエストVII Reimagined」の感想記事です。

プレイ時間はストーリークリアまでで40時間弱。3DS版は80時間近くかかっていたことを考えると、おおよそ半分の時間で遊べる内容でした。やりこみ要素については、やる気が起こらなかったので一切ノータッチ。

のゲームのポイント!・現代水準に併せて作られたドラゴンクエスト7のリメイク。
・原作をより補強するストーリーラインの工夫は魅力的。
・遊びやすくなったが、元にあった良さも消滅してしまったゲームシステム。

現代水準に併せて作られた、二度目のリメイク

本作はドラゴンクエストⅦのリメイク作品です、Ⅶとしては3DS版に続いて、これで二度目のリメイク。そんな本作は、オリジナル版とも3DS版とも異なり、とにかく現代版ドラクエⅦといった形に姿を変えていました。


まず何といっても、圧倒的な快適性。フィールドマップの移動時間は最小にし、仲間との会話もワンクリックで読み込み可能。アイテムは大量に手に入るし、セーブポイントの女神像では回復もできるし、至れりつくせりのゲーム仕様です。

更には、ゲーム全体の構成の見直しも行われており、いくつかのエピソードをカット。代わりに追加されたエピソードや、シーン演出の変更などの工夫はあるものの、どちらかというとボリューム的にはオミットされた部分の方が多い印象で、リメイクとしては少し珍しい匙加減。


これは思うに、現代、コンテンツ量の増加によって腰を据えて遊ぶタイプのRPGへのハードルがどんどんと高まっていく中で、どういう形にすれば遊んでもらえるのか?ということを考えて作られた仕様なのかなと。何がしたかったのかはわかりやすいし、同意も出来ます。

ただ、遊んでみて全てがこのさじ加減で良かったかと言われると、そうではないようにも思いました。以下ではそんな本作のポイントについて語っていきます。

描写強化により、より魅力的になったストーリーライン

本作、リメイクとして良いなと思ったのはまず、ストーリーの描写強化。全体的に良い塩梅で補強されており、ドラクエⅦに対する愛を感じられる仕上がりでした。


特に顕著だったのが、キーファ周りのエピソード。何かと語り草になる彼の人物像を再解釈して、上手く既存のエピソードを拡張している手法は鮮やかに感じました。原作とは少しキャラクター像が変わってしまっているので、若干賛否はあるかもしれませんが、話の唐突感は薄くなりよりスムーズな展開になっていたかと。

 

キーファに対する愛を感じる補完だった!

 


それ以外についても、一部のキャラクターの描写を追加したりだとか、原作になかった展開を補強したりだとか、かなり細かい所まで手が加わっていた印象です。特にドラクエ7名物のサブイベントについては、元々はなかったIfエンドが追加されており、オリジナル版プレイヤーにも嬉しいつくりこみですね。


一方で後述するようなカットこそあったものの、あくまでシナリオベースについては必要な所を残し強化した印象で、ストーリーのクオリティは素晴らしかった。

掛け持ちと必殺技の導入によって広がった戦闘システム

戦闘システムについては、まず一つ特徴なのが職業を2つ掛け持ちできるようになったこと。メインとサブのような形で設定でき、それぞれのスキルも全て使えるようになったため、こちらが出来る手数が圧倒的に増えました。その影響もあり、戦闘のバランスは大きく変わった印象です。

 

強スキルを2つ組み合わせて戦えるんだから、そりゃー強いよね。

 


加えて、各職業ごとに必殺技も追加。単純に効果が派手な点も楽しいですが、しっかり職業別にことなる性能の技が用意されている細かい仕様になっており、こちらもどのキャラクターに何をさせるか、色々な選択肢を用意できる仕様になっていました。


後述する難易度問題により、少なくともストーリー内では全ての魅力を出し切れてはいなかったようにも思いますが、オリジナル版とは少し違った味付けには出来ていたと思うので、中々楽しめる内容だったのかなと。

とにかく遊びやすく工夫されたシステム面

システム面については、とにかく現代ユーザー向けにする!という強い意志を感じる仕上がりでした。


要素として大きく感じたのがまず、いつでも転職システム。ドラクエ7と言えば色々な職業を経由して成長していく要素がキーですが、この転職が神殿に行かずともいつでも出来るようになっています。このおかげで、シナリオ進行で転職が封じられることもなく、神殿に行けない間に無駄な戦闘を挟むこともなくなったため、効率が非常に上がっています。



次いで、キャラクターの離脱イベントの調整です。ドラクエ7はシリーズでも比較的離脱、加入の激しい作品ですが、本作は離脱と加入のタイミングを再調整することで、キャラクターの登場機会を可能な限り増やすような調整をしていました。

おかげで、オリジナル版ではこのタイミングではいなかったけど、今回のリメイクでは一緒にいる、みたいなシーンがそこそこ多く、見たことのない会話シーンが新鮮に感じられて良かった。


加えて、細かくゲーム設定を調整できるプリセットも良かった。特に難易度に関する調整がかなり細かく、例えばレベル上げはしやすくしつつ敵は強くするとか、そういう細かい拘りに合わせられるのは色々な層に配慮が行き届いている印象です。(まあ、後述するように最高難易度自体がやや簡単なのが玉に瑕なのですが...。)


その他にも、新しい仲間会話があるタイミングでは会話アイコンが表示されるだとか、石板の取り逃しがほぼ発生しないであろうアイコンの表示など、色々な仕様が行き届いた作りという感じで、普通に遊んでいて取りこぼす要素がなかったのかなと。

一部の変更について思う所はあるものの、単に便利になったこと自体は概ね快適なゲームプレイに繋がっていたと思いますので、良かったです。

気になった点

RPGとしての魅力が薄くなっているゲームデザイン

本作、一番気になった点はRPGとしての魅力が失われたゲームデザイン性です。前述したとおり、確かにとにかく便利に快適に、サクサクプレイできるようになったんですが、あまりにそれを第一に置きすぎて、本来の良い所までを削ってしまった印象。

第一に気になったのが、低すぎる難易度。ドラクエ7って結構各所に難所がある作品で、ボスの強さや引き返し不可の制限などによってそれが成立していたところがあったんですが、本作はそのいずれもの難所が全て消し飛ばされています。難易度を一番最大まで上げてもなお敵が弱いので、そういった体験としての思い出が無くなってしまいました。

二点目がサブダンジョンや一部ダンジョンの大幅カット。これも本作のサクサク遊ぶ、という目的のもとにカットされたところだと思いますが、あまりに切り込みすぎて一つのエピソード自体の体験が薄くなってしまっています。その最たる例が「海底都市」で、あれはちょっといくらなんでもなあ、と思ってしまいました。

という感じで、サクサク感によってもともとのゲームで表現できていた体験の魅力がなくなっているように思いました。快適で遊びやすいのはいいんだけど、ぼくは本作を遊んでいてRPGの魅力ってなんだっけ?という感覚に陥ってしまいました。

エピソードカットやマップ改訂によって失われた冒険感

上記に付随する問題なのですが、全体的にサクサク進んでしまうゲーム体験となっている影響で冒険感が薄れていることも気になりました。

ドラクエ7って石板を通じて色々なエピソードを体験する、というのもゲームの大きな特徴になっていると思うのですが、本作のテンポだと1エピソードが数時間もかからず終わってしまうんですよ。短いものだと1時間もかからないかもしれない。あまりにサクサク進みすぎてしまう影響で、却って一つごとの印象が残らなくなってしまっているように感じました。


また、マップ移動についても必要のない要素と判断されたのか、ワールドマップが非常に小さく、これもほとんど歩き回る機会がありません。ここについても賛否はあると思いますが、ぼくは世界を巡っている感覚を感じられず、あまり良い調整に感じませんでした。

まとめ

以上、感想でした。うーん、評価が難しいですね。

作品としての方向性は今風にする、現代人にも遊んでもらえる内容にする、という所で明確になっていて、実際それが現代のユーザーにも受けているようで好評なのかなと。そこが間違っているとはぼくも思いません。ストーリーや要素の最新化については出来は良かったですからね。

ただ、個人として本作は遊んでいて、あまり記憶に残らなかった。それはドラクエ7を遊ぶのが2回目だったからというのもあるとは思いますが、やはりRPGの体験として残る要素がオリジナル版よりもどうしても減ってしまっているように感じます。

本作から遊んでも十分楽しめると思いますが、本作によってオミットされたパートが今後日の目を見る機会がなくなってしまった、という点は少し寂しくも感じたのでした。

 

ドラゴンクエストVII Reimagined -Switch2

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