炎に煌めくゲームレビュー

主にコンシューマーゲームの感想を取り扱うブログです。

開発者の遊び心が詰まった紙ゲー!「ペーパーマリオ カラースプラッシュ」レビュー

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お待たせしましたレビュー記事です
なおこの記事以降またストックが切れるためしばらくどうでもいい記事が続きます
申し訳ありません

さて、今回レビューするのは「ペーパーマリオ カラースプラッシュ」



この作品は先月13日に任天堂から発売されたアクションアドベンチャーゲームであり
「ペーパーマリオ」シリーズの最新作
前作「~スーパーシール」から約4年ぶりの新作でありシリーズ作品としては5作目にあたるのかな?

初報が出たのは確か今年の3月のダイレクトだったと思います
Uでペーパーマリオを作っているという噂自体は結構前から出ていましたが
正式発表はだいぶ遅くでしたね
おそらくマルチタイトルを除くとU最後のパッケージタイトルだと思いますし

プレイ時間は30時間58分
そこまで寄り道をしたというわけでもないので普通にプレイしても
30時間弱はかかる程度のボリュームはあると思います
前作がかなり迷いながら進めて25時間程度だったのでだいぶ増えたなという印象でした

ゲームの特徴

まずこの作品のジャンルは前作同様アクションアドベンチャーです
RPGに見えるかもしれませんがアドベンチャーなのでご注意を

特徴としてはインクを塗るというものが強く押し出されており
これは実際ゲーム面にも大きく関わってきます
主にはステージや戦闘での消費が用途ですが
インクの補給自体は敵を倒せば結構手に入りますしステージにある仕掛けを叩くことでも割と手に入ります

敵にエンカウントして使い捨ての物で戦闘を行うシステムやステージ制仕様
仲間がいなかったりする事など根本的な部分は
前作と比較しても大差はありませんが、実際には前作と比べると
改善された部分が多くステージ制のアドベンチャーゲームとしても大きく進化していました

また前作はストーリー色が非常に薄めでしたが
今作では各章ごとに小ストーリーのようなものが展開されながらゲームを進めていく形になっています
相変わらず本筋の部分は薄めではあるものの、ペーパーマリオらしい
ブラックだったりシュールだったりするシーンは健在です
というかかなり濃かったのでそういう部分に期待していることにはオススメできますね

評価点

・まるでアトラクションのようなステージの数々

今作は前作同様ステージ制を採用しているのですが
前作とは比べ物にならないくらい全体的に力の入ったステージばかりです!




普通にアクションゲームのように進めていくステージもあればスターで無双するステージ
海賊船に乗って島を探索するステージや洋館の謎を解いて進んでいくステージ
挙句には肉を料理したり汽車を修理するステージなどその種類は非常に多岐に渡ります
正に毎回別のゲームをやっている感覚で
ステージに入るたびに今回のステージはどんな感じなんだろうというワクワク感を味わえました
特に仕掛けのこっていない通常のステージでもインクを塗るという行動が中々楽しいし
つまらないステージは個人的にほとんどなかったと思います



また今作はステージ制を採用していながらも
何度かに渡って何回か行き来する必要のあるステージが多く
これもただのアクションゲームではなくアドベンチャーゲームとしての色合いが強く出ていてよかったですね
そのおかげか何回かくる必要のあるステージは必然的に印象に残るんですよ
個人的には大ペンキスター5つ目のステージは全体的に繰り返し行くことが多く印象的だったなぁ
あそこらへんのステージは小エピソードの濃さもあってとても好きでした

・紙の世界観やグラフィックが素晴らしい!

色々とつくりの甘かった前作において評価できるポイントに
実に紙らしい世界観やグラフィックというものがありました
ハードが3DSであるのにも関わらずあれだけの表現を出せていたことから
Uで出る今作はよりすごいものになるんだろうなと思いましたがほんとに凄かったですね!



まさしくHD機というべき綺麗な世界が広まっていました
全体的に光の加減がうまいのかフィールドもキャラクターも中々綺麗に感じるんですよね
特に今作は全体的に海と関連するステージが多かったので綺麗な景観が多いのも良かったです
ステージや町並みのグラフィックの作り込みはなかなかにすごくこれ本当に紙なのか!?と思ってしまうほどのクオリティでしたよ

・全体的に勢いのある会話や演出

前作「スーパーシール」はストーリー色が薄く
キャラ同士の会話というものがあまり存在しなかった記憶があるのですが
今作は相変わらずストーリー色自体は薄い物の会話イベント自体はかなり多く
全体的にブラックネタ満載なゲームになっていました




さすがにこれをネタバレしてしまうとゲームの魅力が半減してしまうので
画像に関しての説明は割合しますがもうあまりにも突っ込みどころが多すぎて
ツッコミが追いつかないくらいの量
笑いやシュール路線もあれば中にはちょっと感動してしまうイベントもあったり
前作やマリオ本編をプレイしているとニヤリとなるネタも多く
この面は非常に楽しめました



また今作は全体的にキャラクターもよかったですね
特に相棒のペンキーがいいキャラをしているのが大きい
どこぞのシールお姫様と違ってリアクションの種類がとても多く見ていて面白いですし
なにより冒険の中でしっかりとマリオを信頼しているという描写があるのが良いです
総じて中々いいキャラクターに仕上がっていたのではないでしょうか

相変わらずサブキャラクターはキノピオばかり、というかだけなのですが
今作は割と印象に残るキノピオも多かったと思います
謎の能力持ちの選ばれしキノピオ
ホテル オーシャンブルーの幽霊
バイオ島関連のエピソードに登場する伝説の船長
キノピオエンジニアリングの工場長
そしてどんだけいるんだよと突っ込みたくなるレスキュー隊員
確かにどれもキノピオではあるのですがしっかり個性として生きていたキャラが多かったと思います
ガワが同じではダメという意見はあるとは思いますが別にこれはこれでいいんじゃないかなと思いました


・前作からの改善点がとても多い

前作がいろいろと問題点を指摘されまくっていたせいか今作は前作からの改善点がとても多い作品となっています
具体的に上げると

・所持金が簡単に増えていくため戦闘で困ることが少なくなった
・インクの最大量の関係で積極的に戦闘する意味が生まれた
・モノシールが必要進行に必要になる際にヒント役がいるためつまりにくくなった
・モノシールが1枚のカードとしてカウントされるため場所を取らなくなった
・相棒がしっかりとヒントを出してくれる
・謎解きも全体的に親切仕様気味、モノやペンキー以外のヒントも多い
・冒険している感じの薄かった雰囲気から冒険色が大幅にアップ
・博物館の仕様の改善

ぱっと思いつくだけでこれだけありました
突貫工事的なつくりが多かった前作からアドベンチャーゲームとしては
かなり快適にプレイできるような作りになっており
ここら辺はよく頑張っていたなと思います

・素晴らしい音楽

ここ最近のゲームタイトル毎回音楽が素晴らしいと言っていますが今作も凄かったです
オーソドックスなマリオ曲アレンジから今作独特の曲まで幅広く
一曲一曲の完成度が素晴らしかった
あまりに好きな曲が多すぎて紹介しきれなさそうなので特に印象に残ったものから



一番最初のステージ「ベニーロード」のステージ曲
マリオのメインテーマアレンジですが弦楽器をの演奏のためか
非常にオサレな雰囲気が出ていてよいですね
これとタイトル曲、街の曲はどれもオサレな感じでプレイしてからすぐに今作の雰囲気にひき込まれました



通常戦闘曲
これも前半部分はマリオのテーマのアレンジになっており
いつもの雰囲気だなーと思いきや後半で唐突にオサレなメロディが入るのが好き
サビまで聞くために戦闘を長引かせる事もあるくらいでした



中盤のボスである「ウェンディ」戦
一見ウェンディの雰囲気とはかけ離れていてミスマッチにも感じる曲ですが
実際にプレイしてみるとこれほどにないくらいゲームとよくマッチしていて
印象に残ります、これはゲームの演出が良かった



そしてラスボス戦
今作のラスボスは前作ほど理不尽な強さではなく割と戦いやすかった印象です
曲はオルガンメインの重々しい雰囲気ですがサビに入ると一変
ゲーム中何度もいろいろな曲で聞いたフレーズが入り綺麗な雰囲気でしめていくと
ラスボスの強大感とゲームの終わりの寂しさを同時に感じさせてくれる非常に良い曲ですね
前作のラスボス戦も大好きだったけどこれも中々

とこんな感じ
他にもたーくさんいい曲があるので気になる方は是非ゲーム本編で聞きましょう!

問題点

・まだ改善の余地が有る戦闘システム

さて、問題点ですがはっきりいって今作の戦闘システム
テンポがあんまり良くありません
カードを選んでインクでぬって弾くとどうもワンテンポ遅い作りになっており
慣れないうちはちょっと戸惑いましたね
僕はもう最後の方は慣れてきたので特に何も思わなかったのですが
やっぱりここら辺はもう少し改善の余地があるように感じました

後カードが整理できるシステムになっていないのもよくないかな
最初の方に手に入れたカードが左の方に固まっちゃうので取り出しにくいんですよね
なまじ最終的には100枚近くのカードを使用することになるので
もう少し整理できるようなシステムが欲しかったです


こんなところでしょうか

個人的にはかなり楽しめたタイトルでした
Uでもいろいろなタイトルをプレイしてきましたがこれは三本の指に入りますね
アドベンチャーゲームとして
仕掛けの面白さ、ネタの多さをこれほど楽しめた作品は初めてでした
相変わらずネット上ではシナリオがないからダメとかキャラクターが全部キノピオだからダメだとか
いう意見もそれなりに見かけますが
はっきりいってそんな歪んだ評価は僕は求めていません!
ファンならば好きなシリーズの作品を先入観やこだわりを抜いて評価することも大事だと思うんです
実際僕もゼノクロのときはいろいろ悩みましたもん
そんな意見に屈してたまるか!くらいの意気込みで今回のレビューは書きました

…というのはさすがに冗談ですがレビュー内容自体は事実です
ハード末期はいいタイトルが集中することで有名ですが
10月はモンハンストーリーズに続きこのタイトルをプレイできてとても良かった
賛否両論よりではありますがそこそこ楽しめている購入者も多そうな雰囲気ですし

総じてアドベンチャーゲームが好きな方
特にペーパーマリオシリーズにこだわりを持たない任天堂ファンなら楽しめるでしょう
僕個人としては変な先入観を持たずプレイして欲しい一作です

総合評価 94/100

総合評価の基準

90~100 神ゲー
80~90 良ゲー
70~80 凡以上良未満
60~70 凡ゲー
それ以下 糞ゲー 

(点数は結構適当なのであくまで目安です)
※このレビューはあくまで主観です