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【レビュー】マリオ+ラビッツ ギャラクシーバトル【感想】あらゆる点で前作から進化した、名作シミュレーションコラボゲーム!

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どうも、ば~んです。


今回は「マリオ+ラビッツ ギャラクシーバトル」の感想記事です。

プレイ時間は40時間超。メインストーリークリアに加えて、各惑星のコンプリート率は95%以上は進めました。

前作が20時間前後の内容だったと思うので、おおよそ倍の内容はありましたかね。結構大ボリュームでした。ストーリーだけを追うのであれば30時間前後が目安になるかと思います。

のゲームのポイント!・2018年に発売された「マリオ+ラビッツ キングダムバトル」の続編。
・もともと面白かったシミュレーションパートは更に進化。
・ゲームシステムの匙の振り方は、RPG寄りに変化。

マリオ×ラビッツコラボゲームの第2弾

本作は2018年に発売された「マリオ+ラビッツ キングダムバトル」の続編になります。


ストーリーも前作後から描かれており、システムも継承されているので、前提としては前作を遊んでおいた方が入りやすい作品になるかと。

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ただし、相変わらずストーリーはラビッツらしく洋風テイストなので、そこまで重要視しない方は別に本作からでも遊べるような気がしました。


続編という形をとっているだけあり、前作で形づけられたシステムを大きく進化させているのに加えて、探索パートも大幅に強化され、RPGというジャンルを名乗ってもいいくらいの内容にパワーアップしていました。

下記では、そんな本作の魅力を色々と紹介していきたいと思います。

面白すぎるシミュレーションパート

本作の最大の評価点は、なんといってもシミュレーションパートが面白すぎること!

いやこれね。すごいですよ。こんなに面白い戦略が楽しめるゲームはほかに遊んだことがないレベルです。


内容の方は前作同様、俗にいうX-COMシステムなんですが、システムが拡張されたことで、戦略性が大幅に増しているんですよね。

具体的に上げると…

・1ユニットの1ターン内の行動可能数が1⇒2に増加。
・キャラクター移動がマス目システムから、移動範囲の円形内をシームレスに移動できるように変更。
・スパークスというキャラクターを装備することで、特殊スキルが発動可能に。
・チームジャンプの際に、事前に指定する形からリアルタイムで選択することが可能に。
・1ターン内の移動回数の制限がなくなった。(攻撃するまで硬直無しで移動可。)
・1ターン内のスライディング回数制限がキャラクターによって変化。(1ターン内に最大4回のスライディングができるキャラが登場。)
属性攻撃の概念が追加。


特にですね、肝なのが攻撃するまで移動硬直がなくなった点です。つまり、攻撃さえしなければ、何のアクションを取っても可能な限り移動できてしまうんですよ。

これ、文章だと凄さが分かりにくいと思うので、動画を用意しました。



どうでしょうか?たった1ターンだけでここまで色々な行動を行うことが出来てしまうんですよね。

攻撃を経由しなければ、移動硬直が一切ないので、攻撃を挟まずにスライディング、ジャンプ中のスタンプ、スパークスを使ってのスキルを使いまくれば、1ターンで莫大なアドバンテージが稼げてしまいます。

これ以外にも、キャラクターごとのスペシャルスキルや、前作から引き続きのジャンプ後の付加効果(バリア、回復、追加ダメージなど)も存在しているので、行うことのできるアクション要素はあまりに多彩。


こんなにいろいろと用意されている手順の中で、いかに効率よくユニットを起動させて、2ターンでアドバンテージを稼いで、敵の布陣を打ち崩していくか、という感覚がめっちゃ楽しいんですよ!

終盤に行けば行くほど、どんどん色々なことが出来るようになっていくので、自分の戦略を存分に楽しむことが出来るようになっています。

 

うまく決まった時の俺TUEEE感が最高なのよ!

 

やりごたえ抜群の高難易度

こう書いていくと、

アクション回数が増えたのなら、こっちの手数も増えているし簡単なのかな?


と思われるかもしれないですが、全くそんなことはなく、今作もやり応え抜群の内容でした!(※難易度ノーマル)


というのもですね、上記で挙げた属性攻撃は敵も使ってきますし、特殊スキルやスライディングを駆使して1ターンに攻撃回数を稼いでくるんですよ。

属性攻撃のダメージは異常に高く、一撃でHPの1/3削られることもザラだったりします。(さらに、与えたダメージ分吸収なんかもあり)


おまけに大型の敵は専用の性質を持っており、例えば攻撃されると一定距離接近する、攻撃時に周囲の敵を吸い寄せる、死に際に一定範囲に氷の属性攻撃を展開する、など厄介な能力テンコ盛りです。

なので、いかにこれらの敵に対して被弾を防ぎつつ、少ないターンで効率良く倒すのかということを求められるんですよね。

性質としては前作と同じ形ですが、前作以上に幅が広いため、やり応えはかなりパワーアップしていると感じられました。

種類豊かなシミュレーションステージ

ステージの種類の豊富さに関しても触れさせてください。

今作のステージ、敵を単に全滅させるだけでなく、色々なクリア条件が設定されています。

具体的にいくつか例を挙げると…

・特定地点までたどり着ければクリア。
・特定の敵を一定する以上倒せばクリア。
・特定のオブジェクトを一定数以上破壊すればクリア ...etc。


これらの工夫によってですね、様々なユニットが活きる場所を作れているのが素晴らしいと感じました。


例えば、敵を単に殲滅するだけであれば、攻撃特化能力であるラビッツマリオや試行回数を稼ぎやすいマリオが有効ですが、オブジェクトを破壊するのであれば、ピーチやクッパのような、通常攻撃が範囲型のユニットが有効です。


地点移動がない迎撃型のステージであれば、長距離砲台型のルイージが輝きますし、ゴールを目指すステージであれば、敵を無力化しつつ進行できるラビッツロゼッタが有用。

このように、それぞれが活きる条件を考えて、バラエティ豊かなステージを用意していたので、シミュレーションゲームとして非常に質が高く感じました。

充実のカスタマイズ要素

これらのキャラクターごとの多様の要素を更に魅力的に仕上げているのが、スキルアップの要素。



本作のスキルシステム、前作の武器とスキルシステムを一つにまとめたような形になっていて、入手したスキルストーンを使用してスキルツリーにセットすることで効果が発現するようになっています。

HP、移動、武器、スペシャルスキル。4種類あるスキルツリーはどこから伸ばしても良いですし、取り外しも可能なので後で交換も可能。

自分の戦略に併せて、欲しいスキルを習得するのも楽しいですし、どんどんやれることが増えていくので、成長要素としていいシステムだったのではないかと。


後はですね、もう一つの成長システムであるスパークス。

こちらは前述した通り、キャラクターに装備できる特殊スキルのようなものですが、こちらにもレベルアップ要素が用意されています。


進行状況に応じて、どんどんスキルが強くなっていきますし、終盤に行けば特定のユニットを呼び出す、なんていう非常に面白いスキルも登場したりします。

このユニット召還、バトルに応じての手数が増えるし、的も分散するので非常に強力なんですよね。こういうリッチで便利なスキルをカスタマイズして、どれをどのキャラクターに付けるのか?という戦略を考えるのも非常に楽しかったです。

よりRPG的に強化されたゲームシステム

ここまででシミュレーションパートの進化について触れてきましたが、続いてほかの部分。全体的にはですね、RPG的なゲームの方向性に進化していた印象です。


特にそれを感じられたのが探索面に関して。

前作の探索パートってあくまで、バトルの合間にあるような道筋、ミニゲーム的要素だったと思うんですが、今作はそこから大きく進化し、RPGのようなしっかりとしたフィールドに仕上がっていました。


まず、規模がそれなりに広いですし、ストーリーと関係ないサブステージがかなり多いです。それに加えて、前作に合ったようなミニゲーム的なボーナス要素も存在しますし、更にはクエストのような要素も追加されました。

サブ要素をクリアしていくと、スパークスやプラネットコイン(アイテムと交換可能のコイン)が入手できるので、どんどんパーティーを強化できますし、

フィールドの障害が解除されていくので、気分的にも楽しいし、どんどん遊びたくなってしまうような魅力がありました。


サクサク仕掛けを解除して、戦闘して、新しい所に行けるようになったのでまた仕掛けを解いて~っていう、探索だけで時間が過ぎていくような体験がこのゲームでできるとは思っていなかったので、いい意味で驚きでしたね。

この他にも、フィールドでの戦闘がシンボルエンカウントシステムになったり、レベル制が追加されたり、音楽担当に下村陽子氏が参加していたり、RPGに成分を振ったような要素が多めです。

最近、マリオ系のRPG作品はめっきりでなくなってしまったので、なんだか懐かしい気持ちになりました。

前作から引き続く洋風テイストなストーリー

メインストーリーに関しては前作同様、洋風でやや癖はあるものの、どこか心暖かくなるようなテイストは健在。相変わらずクレイジーなラビッツたちに笑いつつ、大事なシーンはしっかり締める熱さは魅力です。


今作の注目ポイントはボイスが付いたことですね。マリオたちはいつも通りしゃべりませんが、ラビッツ組とピーポ&ジーニーがとにかく喋る喋るので、前作とはまたちょっと違う雰囲気を味わえます。

何ならピーポとジーニーはフルボイスだったような気が。


最初はちょっと慣れなかったんですが、各惑星ごとの舞台背景をピーポが第三者的に説明してくれるのも、いかにもUBIらしいなって感じられたので、何だかんだ馴染めました。このいちいち皮肉の聞いた説明がねー、いい味出してるんですよw。


後はですね、ストーリー展開に関してもマリオのRPGに近い部分を感じました。例えばクッパが味方になったり、各惑星ごとに手を貸してくれるゲストキャラクターポジションがいたり、ラスボスの正体だったり。

いずれもそこまで濃いストーリーというわけではないので、これ目当てに買うほどのものではないですが、こういう要素に懐かしさを感じる人にはちょっと刺さる部分があるかもしれません。

美しく印象的な世界観と音楽

世界観は前作に引き続き、良い作り込みだったと思います。


前作はあくまで、マリオの世界に奇抜さを盛り込んだ内容でしたが、今作は宇宙冒険がテーマということもあり、惑星単位でオリジナルの魅力を持っているような内容でしたね。

海、草原、雪山、森など、それぞれ種別豊かで印象的なロケーションが揃っています。


後は音楽面。前述しましたが、今作下村陽子氏が参加されてるんですよね。



下村氏といえば、スーパーマリオRPGだったりマリオ&ルイージRPGだったり、過去のマリオ系RPGの楽曲を手掛けられていた方なので、前作にはなかった氏らしい主張強めの曲が聞けました。

特に序盤から流れる「Battle of Beacon Beach」なんかいかにもらしい曲で、こんな曲が序盤の戦闘から流れるのか!とちょっと驚きました。



それでいて、前作の映画風のサウンドも健在。個人的には終盤のステージ戦闘で流れる「Ballad of Barrendale Mesa」がお気に入り。

ほかのステージと明らかに異質な雰囲気なので、一気に佳境に入ったような空気が感じられるんですよね。景観と併せてこの星の雰囲気はいい意味で浮いていて、印象に残ったなあ。

気になった点

廃止されてしまったステージクリア後の評価システム

気になった点はあまりないんですが、強いて上げるとステージクリア時の評価制度が廃止されてしまったのが残念でした。

前作はですね、ステージクリア時にいかにうまく立ち回ったかによって、コイン報酬が変動していたんですよね。今作はそのスコア表示がなくなってしまったので、1ステージのリプレイ性が前作より下がってしまっていた気がしました。

まあ、ただ本作はステージ数が前作の1.5~2倍前後は用意されていましたし、コインを手に入れる方法も前作よりも多く用意されているので、まあ一概に悪いとも言い難いかなと。

エラー落ちが多い

もう一つ、気になったのは妙にエラー落ちが多かったことです。処理の問題なのか、フィールド探索時でも、バトル時でもやたらとフリーズしたり、強制終了したりするバグに遭遇しました。

幸い、本作オートセーブの頻度が非常に多いので、そこまで困りはしなかったんですが、結構回数が多かったので気にはなりましたね。

連戦のラストでフリーズしたときは焦った…(直前でオートセーブされていました。)

 

まとめ

以上、感想まとめでした。

いやー、めちゃめちゃ面白い作品でしたね。前作の時点で出来が良かったシミュレーションパートが大きく進化し、課題であった探索パートの作りの強化、更にはRPGよりに方向性を振ったおかげで、ゲーム的なボリュームも大きく増加しました。

強いて言うなら、相変わらずストーリーや雰囲気は洋風気味なので、そこはちょっと人を選びがちなのは否めないかもしれません。ストーリーも前作から地続きなのも、若干ネック。

ただ、そういった癖の強さで敬遠してしまうのはもったいないくらい、完成度の高い作品なので、発売時期が悪くて見送ってしまったという方も、ぜひ遊んでみて欲しい名作です!