- 一覧
- レイジングループ(DL専売)
- デスマッチラブコメ!(DL専売)
- 最悪なる災厄人間に捧ぐ(DL専売)
- アーキタイプ・アーカディア
- イハナシの魔女
- グノーシア
- パラノマサイト FILE23 本所七不思議(DL専売)
- ファミコン探偵倶楽部 消えた後継者・うしろに立つ少女
- アナザーコード リコレクション:2つの記憶/記憶の扉
- ワールドエンド・シンドローム
- サマーポケッツ
- ISLAND
- ATRI -My Dear Moments-(DL専売)
- 月姫 -A piece of blue glass moon-
- 魔法使いの夜
- アノニマス・コード
- シロナガス島への帰還
- マルコと銀河竜(DL専売)
- WILL: 素晴らしき世界(DL専売)
- VA-11 Hall-A
- コーヒートーク
一覧
レイジングループ(DL専売)
ケムコから発売された、人狼系&ループ物の「レイジングループ」。
ややマイナーな立ち位置から、某雑誌のADVゲーム総選挙でトップ10入りしたという、実力派作品ですね。今や結構な有名タイトルかもしれません。
本作の魅力はとにかく、その濃密なシナリオにあって、ショッキングなホラー展開を表に出しつつも、その裏では何重にも重なっている構造を展開しています。
もう、途中からは先が気になりすぎて読む手が止まらなかった!
ややゴアな表現は多いものの、最後までプレイした時のスッキリ感はそれまでの恐怖を吹き飛ばしてくれるような爽快感を得られるはず!
デスマッチラブコメ!(DL専売)
レイジングループと同世界観を共通した「デスマッチラブコメ!」。
ジャンルは、青春伝奇物ということでホラー系ではないですが、全体としてはコメディチックなテイストではあるものの、それなりにシリアスな内容も多く、所々ややゴア表現もあったり。
内容の方はレイジングループと同作者が手掛けているだけあって、物語の仕掛けの作り方はものすごく重厚な作りです。
特に物語後半は、全く思いもよらない方向に怒涛の勢いで進んでいくので、レイジングループ以上に読む手が止まらなかった!
前半に張った数多の伏線をうまく活かしつつも、何重にも敷いた構造が紐解かれていく流れは圧巻でした。
値段相応のやや短めのボリュームと、ボイス無しの低予算感が玉に瑕ですが、純粋に物語のクオリティが物凄く高いので、面白いストーリーが読みたい人には是非おすすめしたい一作。
話の流れ的には、先にレイジングループをプレイしたほうが入りやすいかな。
最悪なる災厄人間に捧ぐ(DL専売)
上記二作とは作者が異なるものの、同じケムコから発売されたADVゲーム。「最悪なる災厄人間に捧ぐ」。
タイトル通り、めちゃめちゃ暗い内容が特徴的でプレイしていて、何か体調が悪くなるような、そんな感覚まで覚えてしまうような強烈な鬱ゲーでした。
特に中盤は先が気になるんだけど、進めば進むほど辛い描写が増えるので、辛さが加速していきます。
しかし最後まで読み遂げた時の、優しい気持ちは、他のゲームでは中々感じられないような物を得られるかも。
セカイ系が好きな人にもおススメです。
アーキタイプ・アーカディア
上記さささぐに続く、ウォーターフェニックス×ケムコ第二弾「アーキタイプ・アーカディア」。
本作はケムコADVの中ではやや異色で、VRゲームの中を描いたファンタジー系のADVに仕上がっていました。
両者が得意とするダークなテイストも多めではありましたが、話の流れは王道そのものであり、鬱ゲーでもあるものの、それ以上に燃えゲーであり、泣きゲーな要素も強かったです。
ボリュームも、クリアまで40時間とこの記事の中でも、ダントツの長さでコスパの良さも抜群。
その長さもあって、キャラクター描写や設定もしっかりしているので、じっくりADVゲームを遊びたい人には是非おススメしたい作品。
イハナシの魔女
コンシューマー機ではケムコが移植を担当した、Fragariaという同人ゲームサークルによって製作された「イハナシの魔女」。
本作は俗にいうセカイ系のノベルゲームで、沖縄の離島を舞台に、今を生きていく若者たちの物語が描かれます。
基本的には10時間前後で遊びきれるコンパクトな内容ながら、とにかくテンポがよく、日常シーンからシリアスなシーンまで、幅広い表情を見せるシナリオは正に予測不能。キャラクターも魅力があるので、ついつい読み進めてしまう良さがありました。
設定面の作りこみも深く、ファンタジー要素と伝承文化を結び付けたテーマにも一見の価値があるので、ボーイミーツガールやセカイ系の物語が好きな人にはおススメ!
グノーシア
人狼系ADV、「グノーシア」。
本作は他の人狼系ゲームと比べて、「人狼」のCPU戦をそのままゲームシステムに組み込んでいるのが特徴的です。
そのため、人狼をプレイする感覚で何戦もしていたら、そのままストーリーも進んでいくような、さながら一作で二作品を楽しめる、お得感のある内容になっていました。
シナリオ、人狼のゲームシステム、いずれも完成度が高く、キャラクターも魅力的なので、人狼好きの人には是非おススメしたい一作。
パラノマサイト FILE23 本所七不思議(DL専売)
完全新規のホラーサスペンスアドベンチャー、「パラノマサイト FILE23 本所七不思議」。
本作は、実在する本所七不思議を題材に話を広げた伝記ホラー系の作品なんですが、とにかくストーリーが面白いです!テンポよく、先が読めない展開を読みやすくセンスのあるテキストでまとめられているので、質が非常に高かった。
それでいて、実在する本所という土地を丁寧に分析して物語に組み込んでいるので、歴史や地理の学びにもつながるし、キャラクターもとても魅力的なので、インディーゲームながら恐ろしいほどの完成度の高さです。
序盤だけ、ホラー要素がやや強めなので、そこは注意ですが、サスペンス系のノベルゲーム好きであればぜひ遊んでみて欲しい一作!
ファミコン探偵倶楽部 消えた後継者・うしろに立つ少女
ファミコンで発売された、「ファミコン探偵倶楽部 消えた後継者・うしろに立つ少女」のリメイク作品。
元の作品を丁寧に再現しつつ、現代らしいキャラクターデザインや、Live2Dを採用したアニメーション演出などによって、現代水準のADVに仕上がっていました。
システムに古臭さはあるものの、シナリオ自体の完成度は20年以上経った今でも高く感じられる内容になっており、推理サスペンスが好きな人には特におすすめ。
「消えた後継者」はザ・田舎系ミステリー、「うしろに立つ少女」は怪談系学園ミステリーと、気色が違うので、各々気になる方からプレイして見るのもありかも。
(※なお、パッケージ版は二作がセットになった限定版のみです。)
アナザーコード リコレクション:2つの記憶/記憶の扉
DS、Wiiで発売された「アナザーコード」シリーズ2作のリメイク作品。
リメイクということで、オリジナル版の雰囲気は残しつつも、ハードを活かしたギミック面は簡素な形となり、オーソドックスな3D探索型アドベンチャーゲームに姿を変えていました。この記事の作品の中だと、探索要素が入っているので、若干例外かも…?
内容としては、ミステリー作品なのですが、テンポや雰囲気はゆったり落ち着いた感じで、激しい展開は少なめです。それ故、若干刺激が弱い印象はありましたが、
独特な雰囲気の中、読み進めていく洋ミステリーを追っているような、不思議なプレイ感触のある作品だったので、興味のある方には一見の価値があるかも。
2作セットですが、それぞれ作風が若干違い、時系列でも前後編になっているので、お買い得感もあります!
ワールドエンド・シンドローム
アークシステムワークスから発売されたミステリー恋愛ADV「ワールドエンド・シンドローム」。
見た目やタイトルから受ける心象とは裏腹に、ホラー表現は直接的でなく、街の雰囲気そのものから演出するという、趣のある作風が特徴的な一作です。ゴア表現もあまり多くないかな。
ケムコ系列のADVと比べると、シナリオにはやや物足りなさを感じましたが、街を探索するシステムは、プレイヤー自ら、街の謎を調べていくような体験に仕上がっており、作品としてよくマッチしていた印象です。
サマーポケッツ
Keyから発売された恋愛アドベンチャーゲーム「サマーポケッツ」。
夏を題材にして、いつものKeyらしい切ないストーリー展開が繰り広げられる作品ですが、シナリオは中々面白く、キャラクターも魅力的に映った作品でした。
世界観描写がやや甘く、ふわっとした部分があるなど、ある意味でらしい課題はあるものの、夏という題材を丁寧に扱ったシナリオには一見の価値があります。
なお、2021年7月1日には本作にエピソードが追加された完全版、「Summer Pockets REFLECTION BLUE」のSwitch版が発売されたので、今からプレイするならそちらの方が良いかも。
(ちなみに、無印Switch版を持っていれば3000円でDL版を購入できます。)
ISLAND
フロントウィングから発売されたSF系恋愛アドベンチャーゲーム「ISLAND」。
内容としては、ループ物に近いSF系かな。ゴア表現は少なめ、ホラー表現もそうでもなくて(ないとは言いませんが)あくまでSF的なノリです。ただし暗い話も多め。
作品単体だと設定の全容が把握できなかったり、ハッピーエンドと言っていいのか微妙な終わり方など少々気になる所はあった物の、終盤に明かされる事実は非常に衝撃的で、個人的には凄く感動してしまいました。
SF系作品が好きな人におススメ。
ATRI -My Dear Moments-(DL専売)
アニプレックスから発売されたSF系恋愛アドベンチャーゲーム「ATRI -My Dear Moments-」。
内容としては、王道の泣きゲー。AI系ヒロイン、アトリとのひと夏の物語を描いた作品で、コンパクトながらも、丁寧に表現されたキャラクター描写は一見の価値があります。
ロープライスにしては、サウンド面、ボイス面、デザイン面においても、かなり力が入っている作品なので、サクッとした王道のADVがプレイしたい方は是非本作を!
月姫 -A piece of blue glass moon-
2000年に同人ゲームとして発売された「月姫」のリメイク作品。(リメイクとしては、前編という扱いになります。後編は後年発売予定とのこと。)
本作、ネタバレを防ぐための配慮として、スクリーンショットが取れない仕様なのもあり、感想記事をあげられていないのですが、代わりにここで、ちょっと内容を紹介。
内容としては、タイプムーンらしい、伝記系のバトル+恋愛ADVに仕上がっていました。特筆すべきはその質の高さ。
演出、キャラクター、ストーリー、音楽、いずれも非常にレベルが高く、今に続くタイプムーンの原点を、最新クオリティで味わうことが出来ました。
フルプライスも納得の圧巻のボリュームで、クリアまでは40時間超。面白すぎて、途中からは先が気になって一気に遊んでしまいました!
バイオレンスな描写が多いのはやや人を選ぶ所かと思いますが、ただ、単にゴアなだけでなく、表現を分かりやすくするための描写に仕上がっていたので、不快感は少なかったです。
粒ぞろいのSwitchのADVの中でも、ひときわ抜けている傑作なので、グロ系がダメor厨っぽい設定が苦手、ということが無い方は是非遊んでみてください!
魔法使いの夜
月姫と同じくタイプムーン製作の「魔法使いの夜」。本作はあくまで、2012年にPCで発売された作品の移植で、ボイスが追加された以外に大きな変更点はありません。
本作はですね、とにもかくにも統一感のあるハイクオリティなデザイン面が素晴らしかった!
ストーリー、文章表現、キャラクター、CG、音楽。ノベルゲームを彩るあらゆる要素が見事に噛み合っており、芸術品のような美しさを感じる雰囲気を演出しています。
月姫に比べると、選択肢の要素やルート分岐がない分、ゲームとしての遊びとしては弱く感じましたが、その分こちらは圧倒的な演出面でのインパクトが際立っています。
日常シーンの描写がメインで、暴力的な表現も比較的少ないため、万人向けの要素も強いので、タイプムーン作品が気になる方はまず本作から入るのが良いかも!
アノニマス・コード
科学アドベンチャーシリーズシリーズの最新作「アノニマス・コード」。
本作はとにかく、システム面の仕掛けが素晴らしい!内容としてはタイムリープものなんですが、こんな表現の方法があったのか!?という斬新な表現を用いています。
それでいて、ゲームでしかできない描写も成り立たせているので、ギミックとして圧巻の出来でした。
一方、ストーリーの方はやや後半が駆け足気味で物足りない所はあるんですが、IT社会にポイントを絞って展開される事件の内容は良くできていたかなと。総じて良作の印象です。
科学アドベンチャーシリーズながら、そこまで他作品との重要な繋がりもないため、新規で気になる方がいれば、まず体験版からどうぞ!
シロナガス島への帰還
PCで展開されていた同人ゲームの移植作品「シロナガス島への帰還」。移植に当たってフルボイス仕様になっています。
今作はですね、低価格とは思えないくらい本格的なサスペンスホラーが楽しめるのが特徴的な一作です。
舞台は絶海の孤島、次々と巻き起こる殺人事件、島に隠された恐ろしい秘密…など、ミステリーとしての王道展開が楽しめるのに加えて、プレイヤーをガチで怖がらせようとしてくるホラー演出が満載でした。
キャラクターデザインを始め、同人ゲームらしく癖の強い部分は残っていますが、サスペンスホラーとしてはかなり上質な出来なので、怖い推理ゲームを遊びたい!という方におススメです。
ダウンロード版は1000円切る程度の値段なので、めっちゃお手軽ですよ!
マルコと銀河竜(DL専売)
TOKYOTOONから発売されたアドベンチャーゲーム「マルコと銀河竜」。
本作はですね、カートゥーン調のアニメをゲーム内に取り入れているのが特徴的な作品で、とにかくストーリー含めて勢いが凄いです!
アニメでいうのであれば、トリガーの作風に近いものを感じられました。シリアスをやっていたと思っていたらすぐギャグになる、とにかくカオスなノリですが、重要な所はしっかり締めてきます、
ゲームとして遊ぶ要素はほとんどないので、体験的にはさながらアニメを見ているかのよう。
ただし圧倒的なCG/スチルでの表現や、所々でのアニメーション挿入などを活かして、メリハリのついた演出を効果的に表現されていました。
ボリューム的には10時間内に終わってしまうくらいの内容ですが、Swtich版は価格が2480円とお買い求め安い価格なので、内容的なコスパはかなりいいと思います!
WILL: 素晴らしき世界(DL専売)
インディータイトルから「WILL: 素晴らしき世界 」も紹介。
オムニバス形式で繰り広げられる物語も特徴的ですが、本作の最大の特徴は、「手紙の文を入れ替えることで、起きた事象を変える」という言葉遊びのような要素を取り入れていることです。
一文入れ替えるだけで、キャラクターのたどる運命が全く変わるというIF展開を楽しめますし、その上でオムニバスらしく様々なキャラクターの運命が交差するという要素もバッチリ健在。
やや尻切れトンボのラストと、価格相応感のある低ボリューム感がもったいなくはありますが、一見の価値はあるかなと。
VA-11 Hall-A
同じくインディー系ADV「VA-11 Hall-A」。
ゲームとして色々な要素があるので、ノベルゲームと言えるかは若干微妙ではありますが、基本的にはこれも読み進めるタイプの作品ですね。
本作はとにかくサイバーパンクな世界観が最大の魅力です。
それも壮大なストーリーではなく、あくまでバーの中で客を相手にして、色々な話を聞いていく独特の雰囲気が、他にない良さを表現していたように感じました。
色物要素は多いので、人を選ぶかもしれませんが、その世紀末感溢れる世界観を是非体験してほしい!きっと心に残るはずです。
コーヒートーク
「VA-11 Hall-A」系インディータイトルその2。「コーヒートーク」。
本作は開発元が明言している通り、VA-11 Hall-Aの影響を強く受けた、いわばフォロワータイトルのような作品です。
システムはかなり似通っていますが、決定的に違うのはその雰囲気。世紀末的でピーキーな印象を持つあちらに比べて、本作は非常に穏やかで、落ち着くような雰囲気を演出しています。
ボリュームも少なめで、世界観描写もやや物足りませんが、その落ち着いた雰囲気の中でホットドリンクを提供していくゲーム性は心落ち着く独特な味を持っていて、印象に残りました。
快眠用ゲームとしてもおススメ!