どうも、ば~んです。今回はゼノブレイド2の感想記事です。
(※)実際にプレイしたのは発売年の2017年なので、色々と記憶を掘り起こしながらの記載となります。
プレイ時間は150時間超。1周+やり込み+イーラ+2周目の途中くらいまでプレイしてこのくらいという感じなのかな。
1周のプレイ時間は90時間でした。ほぼほぼゼノブレイドと同じくらいでしたね。
- ゼノブレイドシリーズのナンバリング3作目
- 見栄えのいいライトなデザイン
- 盛り上がりが最高なストーリー
- 熱いムービーシーン
- 縦軸の探索が楽しいフィールド
- コンボを繋げていくのが楽しい戦闘
- 圧倒的なやり込み要素
- 1から正統進化した音楽
- 気になったこと
- まとめ
ゼノブレイドシリーズのナンバリング3作目
本作はゼノブレイドシリーズとしては、1、クロスに続く3作目ですが、クロスは現時点だと独立した内容となっているので、実質的にはストーリーラインベースのゼノブレイド2作目という感じ。
ストーリーは独立しているため、今作からでも問題なく楽しめる...というのが発売前の宣伝文句でしたが、まあ今からいうのであれば、1からプレイしたほうが間違いなく作品理解度は上がります。
幸い、2020年にSwitchでもゼノブレイドDEが発売されているので、本作を遊びたい方はまず、そちらからプレイして見ると良いかと。
なお、本編の500年前を描いた黄金の国イーラという追加コンテンツも展開されています。
こちらはゼノブレイド2のエキスパンションパスでプレイ可能なほか、パッケージ版としても単体で発売済み。
個人的にはゼノブレイド2の魅力を存分まで楽しむのであれば、これもプレイ必須の内容だと思っています。
見栄えのいいライトなデザイン
本作の最大の特徴は、なんといってもアニメ調のデザイン。
これまでのゼノブレイドシリーズは、いずれもリアル調のデザインでしたが、本作はキャラクターデザインを楽園追放などで有名な齋藤将嗣氏が担当するなど、一気にアニメチックなデザインに仕上げてきました。
しかもそのモデリングの質は非常に高いです!
過去2作(DEを除く)は何かと、顔のモデリングでケチがついてしまう内容でしたが、本作はとにかくモデリングが美しく、ムービー映えもバッチリですし、ゲーム本編とムービーシーンにも差があまり無いので、没入感も素晴らしい。
過去作とは明確に方向を変えてきたので、賛否はありそうですが、見栄えという意味では、過去作に比べて圧倒的な優位性を誇っているので、結果的には間違いなく英断だったと言えるのではないかと。
個人的にも、ゼノブレイドシリーズはフォトリアル路線よりは、もっと日本らしいアニメチックな路線に進んで欲しいと思っていたので、この路線転換を最初に見た時は、嬉しく感じたものです♬
盛り上がりが最高なストーリー
本作のストーリー、いい所も悪い所もあるので評価が難しいんですが、爆発的に盛り上がるシーンの勢いは最高でした!
少年少女のボーイミーツガールをテーマにしていることもあって、エネルギッシュな展開が多いですし、何より少年と少女でないと表現できないような、お約束的シーンをしっかり盛り込んでいました。
とりわけ後半のストーリー内容は、ゼノらしい世界観設定や過去に起きた真実などが明かされるのに併せて、
主人公レックスとヒロインのホムラ/ヒカリが成長し、答えを出していく部分を熱く感動的に描いているため、とにかく盛り上がるんですよね。
設定面の作り込みもすさまじいレベルで、特に10話冒頭での衝撃はぼくのゲーム歴の中でも、一番興奮したシーンかもしれません。それくらい驚きの内容でした。
個人的に、ストーリー自体のまとまりで評価するのであれば、やはり1に軍配が上がると思っていますが、瞬間的な勢いの部分では2が勝っているのかなと。
10話に入った時の衝撃は、今でも忘れられない!
明るく見えて複雑なテーマ
ストーリー面を更に細かく説明するとしたら、その複雑さが特徴です。
本作、ライトなテイストとは裏腹に、軸としているテーマは中々複雑で、王道的な内容になっている、ゼノブレイド1よりも難しく感じました。
終盤は特にその傾向が強く、テーマとしている部分は初見だと中々理解できないかもしれません。
実際に、ぼくも初見時は全て理解できてなくて、当時のクリア記事なんかを見ると若干頓珍漢なことを言っていたなと。
勧善懲悪では全くないですし、世界に対しての向き合い方も、意図的に1と反転させているからこその難しさを感じました。
過去編と合わせてみる感動的な内容
そんな複雑さを持つ本作ですが、改めてストーリー全体を見返したときに、テーマである人とブレイド*1という部分の描き方は本当に見事でした。
ブレイドとはそもそも何なのか。人とブレイドはどのように付き合っていくべきなのかというテーマは、本編の序盤からのみでなく、過去編である黄金の国イーラからも、緻密に、丁寧に描かれています。
そんなテーマが終着する本編後半~終盤までの流れは、美しすぎて、今でも思い返すと感動してしまうほど。
このテーマ、おそらく3にもそのまま流れとして継承されそうなだけに、じっくり2で描いた部分がより活きそうでめちゃめちゃ楽しみなんですねー。
熱いムービーシーン
ストーリーを盛り上げてくれるムービーシーンは1に引き続き健在。
元々ゼノブレイド1もムービーの出来はかなり良かったんですが、デザインがアニメチックとなったおかげで、表情がより細かく描かれるなど、見栄えは更に良くなり、非常に見ごたえがあるクオリティへと進化しました。
特にボスとの戦いのシーンなどは前作でも好評だった、BGMに合わせての感動的で熱い演出を踏襲しています。
物語序盤の章はラストに必ずBGM「CounterAttack」に合わせた、激熱な展開が繰り広げられるので、毎回楽しみにプレイしていたのを覚えています。
この流れは3でも継承されそうなので、とても楽しみですね!
縦軸の探索が楽しいフィールド
本作のフィールドの規模は、ゼノブレイドクロスには遠く及ばず、1よりやや広い程度という感じですが、特徴的なのが縦に広いこと。
特に上下に分かれているフィールド構造が目立っていて、降りる場所を探す楽しみがありました。
ゼノブレイドシリーズはクロスを除くと、落下ダメージがあるので、無制限に落下できないんですよね。
そのため、下に降りていく場合は、上手くルートを探しながら、落ちていくポイントを探すことなんかもあり、今までになかった感触を感じられて新鮮でした。
個人的に一番探索が楽しかったのはルクスリア王国。
典型的な上下の2段階フィールドを採用しているマップなのですが、とにもかくにも下側が広い!
上下、かなり高さのある作りなので、そのまま落ちると即死ですし、どこから降りていくのかな?と手探りで進んでいくのが楽しかった記憶です。
吹雪になるとなんかやべーのが出てくるしな!
コンボを繋げていくのが楽しい戦闘
戦闘システムは、シリーズおなじみのシームレス戦闘ですが、本作の特徴としては、コンボを繋げていく楽しさがあります。
今までは、崩し⇒転倒のみだったコンボ要素は、ブレイク⇒ダウン⇒ライジング⇒スマッシュと拡張され、ドライバーコンボとして要素が確立されました。
加えて、それぞれの属性技を連携させていくブレイドコンボという要素も追加されているので、戦闘中に様々な連携を繋げていくことが可能になっています。
これらをうまくつなげて、お馴染みのチェインアタックで敵をぼこぼこにする爽快感はシリーズでも随一!
特に物語後半に登場するある要素が解禁されてからの戦闘は、楽しすぎて、道中の敵全部をなぎ倒しながらプレイしてしまいました。
惜しいのが上記要素、かなり複雑なのにも関わらず、チュートリアルがあまり丁寧でないこと。
そのため、シリーズを初めてプレイする人は、中々要素がすぐに理解できないかもしれません。
ぼく自身も特にブレイドコンボの方が中々理解できず、後半に入ってようやく理解できた記憶があります。
圧倒的なやり込み要素
ゼノブレイドと言えば、ストーリーも面白いので先に進めたいんだけど、探索やサブ要素も楽しすぎて、どっちから進めればいいのか分からない!
そんな贅沢な悩みが特徴でしたが、本作にもその点は継承されていました。
やり込み要素のタイプは若干変わった物の、中毒性抜群の要素が用意されているので、プレイする手が止められませんでしたよ。
以下、具体的に良いと感じたポイントをピックアップ。
一期一会のレアブレイドシステム
まずは本作のメイン要素の一つでもある、レアブレイドシステム。これはまあ、一言で表すのであればガチャ要素です。
戦闘において武器のような役割を果たすブレイドを、ガチャ要素のあるシステムで収集できるシステムになっているんですよ。
このシステム、賛否はあると思いますし、やり込み的にはどうしてもめんどいので、ぼくも全肯定したいほど好きなわけではないんですが、
1周目をプレイしていて、どんなブレイドが出るのかワクワクする感覚があったのは事実で、そこは中々楽しかったです。
レアなコアクリスタルを集めて、いいブレイド来い!って引くのも面白かったし、引いたブレイドをSNSにアップするなんていう、現代的な楽しみ方も出来ました。
やり込みベースで突き詰めていくとマイナス面が目立ってきてしまいますが、試みとしては中々面白かったのかなと思っています。
豪華すぎるブレイド関連の作り込み
そんな形で収集されるブレイド。本作のやり込み要素の大半は、このブレイドに集約されているといっても過言ではありません。
というのも、レアブレイドの作り込みが尋常ではないレベルなんですよ。
レアブレイドには各々、キャラクターデザインと多彩なボイスが用意されており、専用のキャラクターイベントまであるんですよね。
更には、それぞれ成長要素としてキズナリングというシステムも存在。このリング、かなり奥深く、一つのブレイドのリングをコンプリートしようとするだけでも、かなり時間がかかる内容となっているんですよ。
そんなレアブレイドの数はバージョンアップも経て、なんと今では50体以上(※)となっています。(※パーティーメンバーも含む。)
普通、それぞれに専用デザインとキャラクターボイスが付いているだけでも豪華なのに、それが50体分も用意されていますからね。
ちょっと尋常ではないレベルのつくり込みで、本作のリソースはここにかなり割いたのだろうなと伝わってきました。
間違いなく、本作におけるやり込み要素の顔と言える部分だと思います。
恒例のクエスト要素
そして、恒例のクエスト要素も健在。
内容の方は一つ一つがちょっとボリューミーになっていて、ストーリー性が強化されるなどの工夫は見られました。
ただ、後述するように本作はキズナグラムが存在しないので、過去作ほどは熱中度高くなかったかな。
要素として悪くはないんですが、やはり今作のやり込み要素の目玉はブレイドに譲っていた感は否めません。
ミニゲーム要素や追加コンテンツによるファンサービス
あとは、1やクロスになかった点として、ミニゲーム的要素が追加されましたね。
通称クソゲーと呼ばれている「TIGER!TIGER!」。
アクションゲームなんですけど、まあまあ難しくて、モノリスらしさを感じました。
ただ、やり応えもありますし、これで得たアイテムを使ってハナを強化していくのも楽しかったですし、いいミニゲームだったのではないかと。
また、発売後の追加アップデータによる要素も特徴です。エキスパンションパスこそ必要な物の、新規の追加ブレイドや着せ替え要素が配信されたほか、
ゼノブレイドのシュルク、フィオルン、ゼノブレイドクロスのエルマがブレイドとして使用できるようになるという、ファンサービス的にかなり嬉しい要素も追加されました。
発売から1年通して、追加コンテンツを配信し続けたのは、作品の盛り上がりを継続させる上で大きかったと思いますねー。
1から正統進化した音楽
音楽面は、独自方向に突き進んだクロスとは異なり、1の正統進化的な内容になってました。
製作陣も、下村陽子氏が抜けた代わりに、前作でED曲のみ担当されていた光田康典氏が本格的に参加されている以外は同じメンバー。
そのためか、1の曲のオマージュ曲が多くみられるのも特徴的ですね。
本作独自の特色としては、テーマを大事にしている曲作りです。
特にメインテーマである在りし日のふたりのフレーズは、フィールド曲からイベント曲まで、数多く内包されていました。
これはゼノブレイド1ではあまり見られなかった傾向で、ぼくが、本作の音楽の方が優れていると感じたポイントでもあります。
そんな各曲の感想は、サントラ発売当時に下記記事で色々と語りました。
気になったこと
全体的に作りが荒く感じる部分がある
これはゼノブレイドクロスにも共通するポイントですが、要素の丁寧さという部分がゼノブレイドに比べて甘く感じました。
まあゼノブレイドもUIは微妙だったんですけど、今作は別の微妙さがあるというか。
特に今作の場合、開発期間がこれまでよりもぎりぎりだったのか、メニューを始めとしたUIの出来が発売当初はかなり怪しいレベルで、最初にプレイした時には色々モヤモヤした記憶があります。(※現在はアップデータによってある程度は改善されてます。)
ある程度改善された現在でも、マップの仕様に関しては、1の方が好きだし、メニューもなんか安っぽくて、いまいちな印象は抜けません。
それ以外にも細かい部分の仕様は結構気になることが多かったんですよねー。
当時、プレイして不満だった点を書き出してみると...
・一度見たチュートリアルは、なぜか店売りのアイテムを買わないと、もう一度確認できない。(現在は公式サイトで映像公開されています。)
・傭兵団を都度派遣するのが作業的かつ、テンポが悪いのでめんどくさい。
・キズナリングは一度、手動で開かないと更新されない。
・ポーチアイテムは使用すると、個数が無くなるまでオートで使われてしまう。
・敵が落とした宝箱は水没すると取れなくなってしまう。
・宝箱の中身は空けると勝手に散らばってしまうので、高所では下手に空けられない。
・面白さよりめんどくささが先行するフィールドスキル。
・狭い場所でのカメラワークが酷い。
こんな感じ。ゼノブレイドクロスもそうだったんですが、良くも悪くもモノリスソフトらしさがかなり強いです。
モノリスソフト、素晴らしい製作会社だと思うんですけど、意図的にゲーマー向けというか、めんどくさい仕様を入れる癖があるので、気になるんですよね。
ちょっと時流に合ってないような仕掛けがいくつかあるので、ここら辺はもう少し抑え気味にしてほしい所です。
フィールドの敵配置がいまいち
フィールドマップの敵配置間隔も気になりました。
本作、フィールドの広さはゼノブレイド1レベルなんですが、1に比べて明らかにモンスターの配置密度が高いんですよね。
そのためか、ちょっと歩いているだけですぐ索敵に引っかかってしまい、気軽に探索を楽しめないことが多々ありました。
特に空中飛行敵がとても鬱陶しくて、インヴィディア烈王国辺りは、非常にその辺りが気になった記憶があります。
推測ですが、おそらくゼノブレイドクロスを経た感覚でモンスター配置を行ってしまったため、密度が上がり目になってしまったんじゃないか?と。
やや人を選ぶ前半のストーリーセンス
ストーリーはですね、全体的には満足な出来だったんですが、一部の表現や展開に関しては癖が強く感じました。特にストーリー前半面はその色が特に強いです。
例えば、4章ではロボットアニメをオマージュしたかのような演出が入るんですが、元ネタが良く分からなくて、いまいちシーンに乗り切ることが出来ませんでした。(誤解の無いように言っておきますが、ぼくはハナのキャラ自体はとても好きです。)
本作のこの作風、よく今風の深夜アニメと評されがちですが、個人的にはですね、一昔前のセンスで今風の深夜アニメっぽくデザインしたという印象が強いです。
なんか、メイドネタとか、下ネタとか、隣で寝てビンタとか、全体的にちょっと古いノリだなって、2017年当時でも思ったのを覚えてるんですよ。
そのため深夜アニメが好きならおススメ!とも正直言い難い部分があり、なんとも、人を選ぶ内容に仕上がっている感は否めません。
勿論、全部がダメという訳では全くないんですけどね。
キズナグラムやコレペディアの削除
本作、ゼノブレイドやゼノブレイドクロスで存在していた要素がいくつか削除されてしまっています。
具体的に無くて物足りなかったのがキズナグラムとコレペディア。
前者は街の住民の人間関係などを表記したもので、クエストなどをクリアしていくとどんどん関係性が変化していくというシステム。
とても見ごたえがありますし、モブに対しても愛着が持てるし、クエストをやる意義にも繋がっていた物だったんですが、
本作ではなくなってしまっているので、過去作に比べてクエストのモチベーションがそこまで上がりませんでした。
(なお、追加コンテンツの黄金の国イーラでは 類似システム、ヒトノワが登場しています。)
後者はフィールドで収集したアイテムをコレクションできる要素でしたが、これもなくなってしまいました。
これらの要素、個人的にはゼノブレイドシリーズを代表するやり込み要素だと思っていたので、無くなったと知った時には残念に感じてしまいましたね。
もっとも、本作は前述した通り、ブレイドを始めとする独自のやり込み要素が強いので、おそらくこちらに割くリソースが無かったのだと思われます。
まとめ
以上、感想まとめでした。やっと本作のレビュー記事をまとめることが出来ましたね。
クリア時に興奮しすぎて4記事くらい上げて以降、中々書くタイミングがつかめなかったんですが、ようやくという感じです。
全体的には、作りの荒さを爆発力で補う、モノリスソフトらしさ全開の作品でしたが、本作をプレイし終わった後の感触は最高でしたし、
それだけでも如何に自分が作品に惹き込まれたかを体現していたのかなと。こんな感覚が得られたのは、ゼノブレイド以来でした。
細かい欠点面、ちょっと弄れば改善されそうな感じの部分も多いので、いずれゼノブレイド⇒ゼノブレイドDEのように、時が来れば改修版リマスターor完全版を出して欲しいですね。
そうすれば、より人に進めやすい作品になると思う。
総じて、やや癖が強い部分はある物の、SwitchのRPGでは一線級の魅力を持つ作品なので、興味がある方はDE、イーラとセットでプレイして、その流れで3まで追いかけちゃいましょー!
*1:本作に登場する亜種生命体で、元はコアクリスタルという物質。人間と同調することによって、ブレイドとして誕生する