どうも、ば~んです。
今回は「オクトパストラベラー2」の感想記事です。
プレイ時間は、おおよそ105時間。
やり込み度としては、メインストーリークリア、クリア後の裏ストーリーもクリア、裏ボスも撃破という感じで、ほぼ要素はやり切りました。
前作と比べると、裏ボス撃破までにかかった時間は大体同じくらい。だた、メインストーリーだけでも70時間くらいはかかったので、本作の方が濃密な内容になっていたかなと思います。
- より遊びやすく、正統進化したナンバリング2作目
- 魅力的に表現されている世界の冒険
- よりシステムを奥深くした【夜】の概念
- 様々な点で改良された戦闘&ジョブシステム
- 相変わらず出来が良く、ギミックの面白いメインストーリー
- 前作の課題を解消している各システム面
- 前作に続き、ゲームの魅力を引き上げる素晴らしいサウンド
- 気になった点
- まとめ
より遊びやすく、正統進化したナンバリング2作目
本作はオクトパストラベラーシリーズの2作目という立ち位置となりますが、前作から直接的な話の繋がりはない、完全新作という形になっています。
一部前作を遊んでいるとニヤリとできる要素はあるものの、単体で完結しているので今作から遊んでも全く問題はないかと。
そんな本作ですが、全体的には大きな変化を導入するのではなく、前作をベースに要素を深化させるような、そんなタイプの続編でした。
そのため、大きな変化を期待して購入すると、肩透かしを食らうかもしれませんが、様々なシステムは順当に進化しているため、遊びやすさや出来の良さは着実に上がっているように感じられました。
下記ではそんな本作の魅力を色々なポイントからまとめていきます。
魅力的に表現されている世界の冒険
まず本作でよいと感じたのが、冒険が魅力的であること!
前作に引き続いて、各地を自由に巡ることの出来るゲームシステムはそのままに、マップがより広大になっていました。相変わらず景観豊かな世界観なので、各地を歩いているだけで様々な情景を楽しめます。
それに加えて、本作では水中をカヌーで移動するという要素が追加されているため、前作以上にマップの端から端までを探索することが可能になっているんですよ。このおかげでとにかく探索が楽しかったです。
更には、舞台となっている2つの大陸の中央には大海原が存在。物語中盤以降は、この大海原を自由に探索することも可能になっています!各地には宝箱や、ストーリーと関係のない島とかあって、とても探し甲斐があるんですよ~。ここら辺の要素は、往年の名作RPGを彷彿させるような感じで、遊んでいてめちゃくちゃワクワクしました!
やっぱりゲームで海に出れるのはテンション上がる!
よりシステムを奥深くした【夜】の概念
フィールドの拡張と共にゲームを深化させていたもう一つの要素が、本作から追加された【夜】の概念です。
本作はゲームに時間の概念が追加され、昼夜が切り替わるようになったんですよね。
夜になると単に景観が変わるだけでなく、街にいるキャラクターが変わったり、各キャラクターごとのフィールドコマンドが切り替わったりするので、実質的に街で取れるアクションが前作の2倍増になっています!(なお、昼夜はボタンワンクリックで切り替え可能。
更には時間経過を活かしたクエストがあったり、夜限定のスキルがあったり、そもそもこの夜の概念がストーリーにも関係してきたりと、色々な点で工夫が見られたのも良かったです。
後は、単に景観という意味でも良い所があって。
本作、世界観が前作よりも少し進んで近代感のあるファンタジー世界になっているんですよ。特に都市のような雰囲気のニューデリスタという街は、この夜の雰囲気が絶妙にマッチしていて、前作に無い雰囲気を味合うことが出来ました。
近代の夜の雰囲気は、何か心躍る良さを感じるなあ。
様々な点で改良された戦闘&ジョブシステム
戦闘システムは基本ベースは前作そのまま、ブーストとブレイクを駆使していく内容になっているんですが、いくつかの点で改良が見られました。
まず、倍速モードが追加されました。前作は戦闘のテンポの悪さがやや気になる作りだったので、今作はかなり快適なスピードで遊ぶことが出来るようになっています。
続いて、底力システム。戦闘時に貯まるゲージをマックスまで貯めると、各キャラクターごとに専用の必殺技が使用できる要素となっています。
内容も1ターンに2回行動が出来たり、素材を使用せずに調合が出来たり、高火力の奥義を叩き込めたりとかなり強力。各キャラクターの個性にそのまま繋がっているので、戦略的により奥深くなっていて良かった。
戦闘自体の変化はこれくらいでしたが、戦闘を支えるジョブやアビリティも前作から調整が入っています。大きな変化としてはサブジョブを複数のパーティーメンバーが共有できるようになったこと。
例えば2人同時にサブジョブを商人にするとか、そういう組み合わせが選べるようになったんですよ。(ジョブのライセンスを手に入れる必要はありますが。加えて、新たなジョブやアビリティなども追加されているので、今作も色々な戦略を考えるのがとても楽しい出来でした!
ちなみにジョブやアビリティの内容に関してですが、全体的な方向としては前作から弱体化調整されたものが多かった印象です。マジックスティールダガーや大魔法のような便利な技、千本槍やどしゃぶり矢のようなブレイクに必要な多段攻撃もほぼ廃止されてしまいました。
その分、底力やジョブの編成幅が広がっていることで、パーティーの自由度は上がった思いますので、これはこれで良い調整だったのではないかと。
でも、魔法はちょっと弱くしすぎだったのでは...。
相変わらず出来が良く、ギミックの面白いメインストーリー
メインストーリーは前作に引き続き面白かったです!
各主人公のエピソードは前作同様多種多様なんですが、本作はとりわけ魅せ方にこだわりを感じました。
アグネア編は前作のトレサ編以上に一人だけ別のゲーム遊んでいるような世界観だし、テメノス編はちょっとアドベンチャーゲーム風味でライブアライブを思い出すし、いい意味でRPGに囚われていない色々なゲーム表現が楽しめてよかった。
個人的に一番好きだったのはパルテティオ編。近代になった本作の世界観を一番活かしたような話の作りで、産業革命期の労働と人のエピソードが展開されるんですが、最初から最後まで、一貫したパルテティオのキャラクター性が存分に活かされていて、気持ちのいい話でした。
どこまでも理想的だけど、それを追い求める熱い部分がかっこいい!
各主人公たちの話だけでも満足な出来だったんですが、それに加えてよかったのがクロスストーリー。前作ではなかった各パーティーキャラクターの交流が描かれる要素が追加されています。(フルボイスなので、おまけではなくストーリーとしての扱い。)
これによって前作の課題だった主人公同士の繋がりが薄め、というポイントも解消されていますし、単なるサブストーリーというわけでもなく、きっちりエピソードが伏線として機能しているのも見事。
終盤で明らかになるストーリーギミックは、個人的にはめちゃめちゃ衝撃的で、前作を上回る驚きを体験できました。ここで明示してしまうのは惜しい要素なので、気になる方は是非本作を遊んでみてください!
前作の課題を解消している各システム面
前述した通り、システム面に関しては大きな変化はないんですが、細かい部分で前作から改良された点が目立っていました。
例えば、装備画面。メニューから酒場にいる控えメンバーも直接装備を変更できるようになりましたし、【一括でおススメ装備】にするという今時の便利なコマンドも追加されました。
後は、狩人の魔物捕獲。前作の魔物は使用制限があったことと、捕獲が難しい仕様だったため、使い勝手が良くなかったんですが、本作は魔物の自動捕獲という便利なシステムが実装されたことに加えて、使用制限が撤廃されたので、かなり優秀なスキルになりました。
こんな感じで前作で不便だな、と感じた点がかなり解消されていたんですよね。
ぼくは前作のレビューで気になった点に「融通が利かない部分がある」ということをあげていたんですが、読み返してみるとここで指摘した点はほぼ解消されていました。
以下は前作の記事で書いた課題と本作の違いです。
・【前作】パーティーチャットは時限式なので、一度聞き逃したら二度と聞けない。なお、複数回トライしなければ聞けないトークもある。
⇒【本作】パーティーチャットはメニュー画面から何度でも見返せるように変更。
・裏ボスに挑むための必要レベルが高いわりに、レベル上げ用の場が少ない
⇒【本作】一瞬でレベル80帯まで上がる裏ワザ(アルロンド)が追加。
・ジョブスキルを取得するためには、いちいちジョブを選択して装備しなければいけない。(他キャラクターが持っていた場合は強制強奪となるため、都度付け替えが必要。)
⇒【本作】完全には未解消だが、サブジョブ複数付け替え可能になったので緩和。
・ジョブを切り替えると装備が初期装備に切り替わってしまう。のわりに、パーティー単位での装備アイテムの最適化ボタンが存在しない。
⇒【本作】最適化ボタンが追加。
こう見てみると、着実に前作の課題に取り組んだんだなというのが伝わってきて、好印象ですね!
前作に続き、ゲームの魅力を引き上げる素晴らしいサウンド
後はサウンド。前作はサウンド面が本当に素晴らしい作品だったので、本作にも期待していたんですが期待以上の内容でした!
とにもかくにも、ゲームに合ったサウンド作りが素敵です。例えば、各主人公のテーマ曲。特にパルテティオやヒカリは、近代や和風を感じさせる前作にはなかったタイプのテーマ曲なんですが、ビックリするくらいピッタリハマっているんですよ。
フィールドや街の曲も質が高く、人の手を離れた自然を感じさせる「トト・ハハ島」や、前述した近代っぽさを感じる「華やかなる都会」、笛の音色が心地よい和曲「朱き晩陽のク国」など、素晴らしい曲揃い。
勿論戦闘曲の方もクオリティ高く、「決戦2」と各ラスボス戦「それぞれの未来のために」は最高に熱い出来でした!
ネタバレになってしまうので伏せますが、ラスボス戦の曲のギミックはかなり凝っていますし、エクストラボスのBGM2曲も見事な出来。サントラは発売日に買っていたので、プレイ進捗に応じて聞ける曲が増えていくという個人的な楽しみもありました♪
今年のゲームサウンドを代表する一作だと思うので、ゲーム音楽ファンにも一押しのゲームです!
気になった点
単調気味なゲーム進行
本作、基本的に前作の不満点を潰した内容になっているので、システムの完成度は高いんですが、敢えて上げるとしたら一つはゲーム進行面が相変わらず単調な所。特にストーリー進行の部分が相変わらずでした。
通常では街にいないキャラクターがストーリーシーンだけ出てきて、そのキャラにアクションコマンドを使用するだけ、という流れが固定化されてしまっているんですよね。せっかく内容が多様で面白いだけに、進行だけ代わり映えしないので悪い意味で浮いています。
自由度を高めるゲーム性的に仕方ない部分はあるのかもしれませんが、もうちょっと崩してくれると、マンネリ感は減ったのかなと思いました。
相変わらず薄味なダンジョン構造
これも前作から引き続きですが、ダンジョン構造が単純で印象に残りませんでした。基本一本道で、ギミックはほぼなく、宝箱が分岐の先にあるだけ。
2作目でこれなので、敢えてこうして作っているのだとは思いますが、もう少しギミックとか合ってもいいんじゃないかなあとは感じてしまいましたね。
サブも含めて、似たり寄ったりなので最後に出てくるボスくらいしか印象に残らないんですよ。それも毎回奥まで行って強い気配が感じる、と出るのみなのでもうちょい変化が欲しかった。
まとめ
以上、感想でした!今年は大作が多かったので、完全クリアまで実に半年を要してしまいましたが、実に楽しい冒険でした。
前作の自由度と密度の高さはそのままに、課題の多くが解消され、ストーリーの作り込みも上がっていたので満足度は非常に高かったです。ただ、シリーズとして3作目を出すのであれば、もう少し変わった形が見たくはなりますが。
前作とはほぼ独立している内容なのもありますし、RPGとして単体完成度も高い作品なので、気になる方は本作から遊ぶのもおススメ!広大な世界の冒険と奥深いストーリーが楽しみたい方は是非!