どうも、ば~んです。
今回は、「ゼルダの伝説 知恵のかりもの」の感想記事です。
プレイ時間は25時間弱。ストーリーをメインに遊びつつ、やりこみ要素もぼちぼち遊び、世界は一応回り切った、そんな感じの達成度でこのくらい。ストーリーだけ追うのであれば10時間前後でも行けるのかもしれません。
実は2Dのゼルダシリーズは本格的に遊ぶのは初だったので、初2Dゼルダでも楽しめるのか同課に関しても触れつつ、ざっくり感想をあげていこうかと思います。
ゼルダが主人公の2D版ゼルダの伝説
本作、ポイントとしてまず挙げられるのは、リンクではなくゼルダが主人公のゼルダの伝説作品、という所でしょうか。冒頭からエンディングまで、操作キャラクターはゼルダなので、そういった意味ではシリーズの中ではちょっと変わった作品なのかも。
ストーリーに関しては、今までのシリーズと同じく、独立しているような感じなので前提となる必要知識は特になし。他のシリーズを知っていれば設定面では楽しめそうではありましたが、それくらいかと。
システムとしては後述する「カリモノ」のシステムがとにかく特徴的。自由度と色々な攻略法の両立という点では、ブレスオブザワイルドの系譜にも通じるエッセンスを感じました。ただし、コンテンツ量はあそこまでの規模ではなく、そこらへんはあくまで2D規模という感じではありました。
とにかく自由度が高いカリモノシステム
本作を象徴するシステムが、そこらかしこにあるオブジェクトや敵キャラクターを「モノ」として吸収し、いつでも使えるようになる「カリモノシステム」。これが非常に面白かった。
システムとしての面白さのポイントは、先に述べた通りブレワイやティアキンと似ていて、謎解きの解法が幅広くなっていることだと思います。過去作のゼルダって、謎解きの答えはこれです、ってのを探してね、っていう攻略が多いイメージですが、今作の場合はどのカリモノを使っても突破できるようなギミックが色々用意されているので、非常に柔軟。
システムとしてとにかく懐が広いのも特徴的で、なんと戦闘中にベッドを取り出して眠ることすらできてしまうんだから、こりゃーすごいですよ。
ストーリーも大きく進行を阻むものが少ないことから、このモノを集めるために、各地を自由に周ることにも意味があるシステムになっているので、とりわけ序盤はモノ集めが非常に楽しかった。
世界を周る順も、ギミックに対する解法もきっと人によっては全然異なる形になると思うので、他の人がどう遊んだのか気になるし、特定のモノだけを使用する縛りプレイなんかも楽しそう。発想力があればあるだけ、幅のある攻略が楽しめそうなので、良いシステムだったなと感じました。
収集要素がある故の寄り道の楽しさ
このカリモノのシステムの良さを引き出していたと感じるのは、各地のやりこみ要素。世界を周ればまわるほど、色々なカリモノが手に入るので、ついつい旅がしたくなる仕様なんですが、各地にも色々なやりこみ要素が用意されているので、寄り道が楽しいです!
各所にあるスタンプ、恒例のミニゲーム要素やストーリーを補完するクエストなど、寄り道要素は数多く。カリモノついでに色々やりこんでいたらついついそっちで時間がたっていたなんてこともあったので、いいかみ合わせになっていたのかなと。
地味にうれしいのが、本編とあまり関係のないサブダンジョンが各所に用意されていること。こういう場所に限って、レアなカリモノがゲット出来たりする楽しさがあって、夢中で世界を探索してしまいました。そこまで広いわけではないので、ブレワイやティアキンほど、大規模な探索にならないのも、ある意味ではちょうど良かったですね。
シンクと連動するシステムの奥深さ
もう一つ、本作の大事な要素が「シンク」システム。オブジェクトや魔物に対して使用できて、その物の動作とゼルダの動作をシンクロさせることが出来るシステムなのですが、これがとっても奥深い!
一番シンプルに使うのであれば、岩などの障害物をどけるとか、そういう使い方になるんですが、これの肝になるのが、相手の動きにゼルダの動きを合わせることもできるという部分。これが面白い攻略法を多数生み出していた印象で、かなり奥深さを感じました。
例えば、カリモノ自体がどう動くか?って所を利用して、うまくギミックに対しての回答になるような、主体的な行動が出来る場面もあったりするんですよ。とても発想力を鍛えられるし、想像通りに動けたときの気持ちよさは最高でした。
頭の体操をしている気分になるので、勉強もできるお得感!
敵キャラクターを使えるのが楽しい戦闘
戦闘に関しても、カリモノのシステムが面白かったです。一度倒した相手はカリモノとして入手できるので、それを自由に使って戦うことが出来るし、相性に応じて使い分ける楽しさもありました。
各地に眠っている強敵を倒せば、それらをストーリーダンジョンで使っていくことも可能なので、やや強引にでも敵を倒しにいく価値があるのも良いところですし、通常のゼルダの戦闘とまたちょっと違う立ち位置が出来るのも面白く。
一方、ボス戦でも、どのカリモノを使って攻略していけばよいのか?って所を手探りで探っていくところから楽しめるのも面白かった部分。ボス戦は雑魚戦と違って、オブジェクトのカリモノをうまく活用できる機会が多かったのも、うまく作ってるなーと感じられました。
コンパクトではあるものの、じんわり良さのあるストーリー
ストーリーに関しては、全体的にコンパクト気味で、正直そこまで面白いとは感じませんでした。でも悪くはなかった。各地を巡って問題を解決していく流れは王道的だし、ほっこりする感じの話が多かったので、心暖かくなるような感じではありました。
個人的には相棒のトリィが結構好きなキャラクター。ありがちな見た目なんだけど、この見た目であの絶妙に低いテンションがなんかツボにはまって。デクナッツにドン引きしてるシーンとか、コンデに感情移入しているとことか、結構印象的なシーンもあるし、ラストシーンも綺麗にハマっていたので、良かったなって。
トリィ、いいセリフが結構多かった気がするのでそこもいいよね。
気になったこと
カリモノのUIがいまいち
本作、一番気になったのはカリモノを使用する際のユーザーインターフェースです。本作、大量のカリモノが手に入るんですけど、残念なことに全て見渡すのにいちいち横スクロールで1つずつ追う以外の方法がないんですよ。
おそらく、よく使う順で並び替えるのが一番無難な使い方になると思うのですが、そうなると、あまり使わないけど、場面によって必要なカリモノをすぐ取り出せなかったりすることも多く、どうにも不便に感じてしまいました。
個人的にはグループに分けて、必要なものをすぐ取り出せるようなソート機能であるとか、ぱっと一覧表示ですぐ出せる作りにすれば、かなり便利になったと思うのですけどね。技術的に難しかったのかな...?
全体の作りこみ水準はもう一歩欲しい
本作、ボリュームは2Dゼルダとしては悪くない程度だと思うんですが、定価で考えるとティアキンやブレワイと変わらない価格帯なので、欲を言えば、もう少しコンテンツボリュームがあったほうが良かったような気はしました。
まあこのシステムでボリュームを増やしていくのは、おそらくかなり大変なのだとは思うんですけどね。でも、世界を周るのが楽しい作品だっただけに、結構サクッと回り切れてしまうのはちょっと物足りない感覚があったのも正直な所です。
現状、やりこみは周回での縛りプレイとかになるんかなあ。
まとめ
以上、感想でした!カリモノが面白そうだなーとPVを見て購入を決めた作品でしたが、予想通りそこはとても面白い内容でした。
惜しいのが、全体的にボリューム不足気味な所と、いまいちなUI。そこらへんがもう少し良ければ、2D版ブレスオブザワイルドといっても良い出来だった思うのですが、そこまでは至らなかったという印象です。
ただ、システム自体は最初から最後まで楽しめましたし、遊んでいて発想力が鍛えられる感覚は、知育ゲームにも近い所を感じられたので、ある意味ゼルダシリーズの入門編に近い所もあるのかもしれません。
そう考えると子供から大人まで、遊びやすい作品とはいえるのかも。個人的には、このシステムを一作で終わらせるのは惜しく感じてしまうけど、続ける予定はないのかなー...?