どうも、ば~んです。
今回は「ファイナルファンタジーⅦ リバース」の感想記事です。
プレイ時間は103時間。やりこみとしてはワールドレポートはコンプ、クエストは一番最後のクエスト以外はクリア。裏ボスは未討伐、という感じ。
ストーリーベースだけであれば、30~40時間くらいが目安になりそうですが、やりこみ要素が詰め込めるだけ詰め込まれているような作品なので、いやはや時間がかかってしまいました。やりこみ要素が濃いので、どこまでやりこむか、予めスタンスを決めて遊ぶのがおすすめの作品です。
- 前作の形を拡張した、アドベンチャー+オープンワールド
- 広大で景観豊かなフィールド
- 高い密度で作られた街並みや演出
- キャラクターに焦点を当てたストーリー演出
- 前作を軸に、正統進化させた戦闘システム
- 細かく作りこまれたやりこみ要素とミニゲーム
- 気になった点
- まとめ
前作の形を拡張した、アドベンチャー+オープンワールド
前作から4年の時を経て発売された本作ですが、形としては基本ベースは前作のまま補強、舞台が世界への冒険になったことでオープンワールド的な探索要素を盛り込んだ、そんな感じの味付けで作られた作品でした。
ストーリーでのパート別にマップ探索がある章、イベントメイン章と別れて作られており、イベントメインの章では前作で感じられた良さである、演出重視での物語展開が味わえました。濃密さが薄まることはなく、相変わらずだったのはお見事。
一方で、探索要素のほうはこれはこれでものすごいボリュームになっていて、前作になかった分がそのまま足し算で追加されたような感じだったので、全体の物量感がものすごいことになっていました。
というわけで、とんでもない超大作だったんですが、一方でそのすべてが嚙み合っているとは言い難く、やや気になる点も多かったかなというのが正直なところです。
以下では、そんな本作のピックアップポイントをまとめていきます。
広大で景観豊かなフィールド
本作を語るにあたって、その最大のポイントはやはり広大なフィールドでしょう!もうこれがとんでもなく広い。ぱっと見で行けそうな所は大体行けますし、大味に見えて構造的にはかなり作りこまれているエリアも多いです。
マップ自体は地続きではないものの、全部で6つの超広大なマップが用意されており、探索応えは抜群。しかも、エリアごとに固有のチョコボアクションが用意されていて、空を飛べたり、海上を走ったり、いろいろなことが出来るので、見た目よりも更に広いのかなと。
それぞれマップごとの特色や景観に富んだ作りなのも良くて、景色の良いポイントで写真を撮ったりする楽しみなんかもあり。個人的には前の記事でも書いた通り、やはりジュノンエリアが一番楽しかった。ここ、背景のオブジェクトもかなり力が入っていて、見ごたえ抜群です。
設定に沿ってマップが描かれているのもワクワクする!
終盤にはなんと、海マップを船に乗って探索できる要素まで出てきてしまうので、もうびっくりでした。この海マップ、今まで旅してきた大陸をミニマップ的に見返せるんですよ。ストーリー的にはほぼ終盤しか関わってこない要素なのに、なんて贅沢な仕様なんだと、感嘆してしまいました。
高い密度で作られた街並みや演出
そんな広大な世界の要素が追加された本作ですが、前作であった街並みの作りこみは質を落とすことがなく、そのまま描かれているのが凄まじい所。
相変わらず、人々の近くを通り過ぎると会話が聞こえますし、ストーリー状況に応じて内容が変わるなんて演出もあるので、一体どれだけの物量をかけて作られたのか、気が遠くなりそうです。
景観のデザインセンスも抜群で、とりわけ中盤に出てくるゴールドソーサーがすごい!金をかけたテーマパークって感じで、ファンタジーに寄りすぎず、SFっぽくしてるのがFF7らしいというか。前作の6番街とは違った形でギラギラしていてすごく惹き込まれました。
演出に関しては、とにかくミニゲームの多さが目立ちました。前作も多かったんですが、あれより格段に数が増えましたね。細かい内容は後述しますが、演出に使われるミニゲームに関しては、比較的サクッと遊べる内容だったので、良かったかなと。
キャラクターに焦点を当てたストーリー演出
ストーリーに関しては、中間作というのもあって、ちょっと見せ方に苦戦している部分は感じましたが、トータルで見るとそれなりに楽しめました。最後ももちろん完結はしないんですが、切り方としては悪くない感じで、いい意味で次が気になる終わり方になっていたかなと。
全体的にはオリジナル版を遊んだ方向けの内容という感じでしたが、リメイクから遊んだ人でもぼちぼち楽しめるかなと思います。
がっつり伏線設定を回収するという感じではなく、どちらかというと、本作はいろいろな場所を仲間とめぐって、旅を楽しむという所に重きを置いた感じで、パーティーメンバーには前作にも増して愛着を持つことが出来ました。
正直遊んでいるときは、こんなに寄り道してて良いのか?って思ったんですけど、最後までプレイするとそれもありだったかなって。
特にエアリスは出番的にも優遇されていて印象的。ヒロインというより主人公的な扱いでしたかね。次作以降どんな扱いになるのか気になります。
なお、ぼくの12章のイベント相手はバレットだった模様。
また、所々で差し込まれる本作における重大な設定が描かれる伏線シーンに関しても、いいアクセントになっていて面白かったと思います。
ただ、結局本作内では完全には描き切られてないので、若干モヤモヤは残りましたが。なんとなくの推測できるにとどまっているので、こういうフワッとした所は悪い意味で相変わらずなのかなとも。
前作を軸に、正統進化させた戦闘システム
戦闘システムは基本前作のシステムに+αした感じだったので、面白くはあったと思います。
本作から追加された要素だと、仲間との連携を生かしたシステムが目立ちました。インターミッションでも仮搭載されていた感じでしたが、より本格的に。ATBゲージの増加や、バースト時間の延長など、アクションごとに使い分けられるのも楽しかったです。
みやぶるからの攻略法は相変わらずで、既存スキルの拡張や連携スキルの追加でボス戦の攻略法はより幅広くなり、奥深さを感じられました。
一方、ややめんどくさく感じた点としては、とにかく敵が固い!前作も歯ごたえはあったけど、本作はより難しくなった印象で、やり応えよりもめんどくささが先行するボスも目立っていたかなと。後半のボスは硬いのに火力も高く、毎回ギリギリの戦いで負けた時はだいぶしんどかった。
もうちょいちゃんと戦略を組んで戦ったほうがよかったと反省。
細かく作りこまれたやりこみ要素とミニゲーム
本作のやりこみ要素。あまりに膨大で一つずつ紹介していくとキリがない、ということで特に楽しめた要素だけピックアップします。
まずミニゲームは、クイーンズブラッド。これ、本作の面白さの5割くらいを占めていたといっても過言ではないくらい面白かった。何が面白いかって、とにかくカードプールが広いんです!
内容は陣取りゲームなので、類似ゲームはほかの作品にもあると思いますが、結構緻密にバランスを組んだうえで、色々なデッキが使えるようになっているので調整が見事だなと思いました。
ぼくは最終的に全体強化のパフデッキでラストまで行きましたが、トンべリキングで消滅コンボ狙うのも強いし、相手にデバフかけまくり戦略も面白いし、色々なデッキが活躍できる幅が用意されているのがすごいなと。
色々な相手と戦って、勝つことでカードをゲットする流れも楽しいし、これが冒険を楽しくしている一因でもあったなと。他にも色々なミニゲームが用意されている本作ですが、出来のほうは間違いなく抜きんでています。これだけのために遊ぶのもおすすめしてしまうレベル。
他の要素だと、旅感を感じられるクエスト関連がなかなか面白かった。色々なロケーションにある設定をうまく生かして、特に写真を撮ったりするイベントなんかもあり、各地を巡っている感を演出できていたかなと。
ストーリーに関するキャラクターを補完する、RPGではお約束のクエストもあり、総じて満足な出来。後述する通り、すべてのやりこみ要素をやり切るのはちょっと負荷が高い作品ですが、クエストに関しては全部巡ってもさほど損はないのではないかと。それくらい見る価値を感じました。なお、最後のクエストは詰んだ模様。
気になった点
アンバランスなゲーム要素の配置
本作、すごい作品だなーと遊びながら感じることが多かったんですが、その一方で妙に不快感というか、なんとも言えないストレスを感じるところがあって。改めて思い返すと、要素の整理ができていない所にそれを感じていたのかもしれません。
ものすごい物量と熱意でいろいろなシステムが用意されているんですけど、それらを全部そのまま詰め込んだだけで、きちんと整理して配置してはいなかったなと。
前作もそういうところはあったと思うんですが、それ以上に本作は肉付けが多すぎて無駄が多く感じました。ストーリー的に大した所もない箇所であまり意味のないボス戦が多く、そのいずれもが長く重い。やりこみ要素も併せて、中盤以降の中だるみ感がものすごかったです。実際、チャプター12あたりで一回疲れて詰んでしまいました。
ミニゲームの置き方もいまいちに感じました。一つ一つの出来は悪くないですが、だいぶ中だるみあるパートの次に、またミニゲーム章が丸々挟まれたりだとか、ゲーム進行的なバランスがとにかく悪い。
もちろん、これらの問題はリメイクとしてストーリー的に仕方ない部分とか、やりこみ要素は別に強制されてないんだからやらなければいいとか、そういう話もあるとは思いますが、要素自体の質は高く感じるのでもったいなく感じてしまいました。
ワンパターンで飽きが来る探索要素
本作の探索要素、前述したとおり初見時の印象はものすごく良かった。最後まで遊んでも良いところはよかったと思っているんですが、一方で欠点も明確でした。
それは構造がワンパターンすぎること。どこのマップに行っても必要な起動、討伐、調査レポートを探して追うだけで、それ以外のマップ要素は特に価値が薄いつくりに終始。せっかく広大な世界を冒険しているはずなのに、なぜかノルマに追われている感覚で探索が楽しくありません。
加えて、後半は前述したとおり、大ボリュームマップが3連続くらい構えているのもあり、正直かなりしんどかったです。ここらへんでワールドレポートコンプリートを前提に遊んだのをだいぶ後悔してしまった。
やりこみ要素との付き合い方が難しい
探索要素とも関連することですが、本作、やりこみ要素の進め方にはちょっと注意が必要かなと思っていて。
とにかく膨大な量のやりこみ要素が用意されているので、ゲーマー的には全部遊びたくなると思うんですが、正直ほぼ全部遊んだものからすると、とりわけやりこまなくても良かったなと印象があります。
別にストーリー的に本作で完結しているわけでもないし、世界の全てを回ったわけでもないし、やらないと重要なイベントを見れないというわけでもないですからね。ここら辺は分作なので仕方ないとは思うんですが、やっぱりやり切った感は薄かったです。
後半に行けば行くほど、量だけ詰め込んだやりこみ要素には疲弊してしまう所もあると思うので、サクッとストーリーだけプレイしてしまう、という遊び方のほうが遊びやすいのかもしれません。
まとめ
以上、感想まとめでした。特大ボリュームの作品だったので、細かく触れると無限大に書けるんですが、とりあえずはこんな所で。
作品としては超クオリティで作られた力作なのは間違いないと思いますし、オープンワールド的要素とリニア式のゲームシステムの融合という意味では、作品として目指すべき方向だったと思うのでとてもよかったと思います。
一方で欠点のほうも明確で、とにかく「これ作ったからこれで遊んで!」という開発陣からのメッセージは、途中から鬱陶しく感じてしまった。何でもかんでも詰め込んで重くすれば楽しいってもんでもないのかなと。そういう意味では一作目のほうがスマートにまとまっててよかった。
次作に関しては、リニア+オープンワールド形式はそのままでいいので、システム周りはもう少しスマートだといいな。まあ、本作は世間的な評価高いようなので、たぶん内容てんこ盛りにしてきそうですが。