炎に煌めくゲームレビュー

主にコンシューマーゲームの感想を取り扱うブログです。

【レビュー】スカーレットネクサス【感想】アニメ表現×サイバーパンクで魅せる、爽快アクションRPG

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 先日、ようやく僕の住み地域でもコロナワクチン接種予約が始まったので、予約してきました。

ワクチン、2回目とか結構きついらしいので正直あまり気は進まないんですが、会社として休みをくれるらしいので一応受けておこうかなあという打算的な考えの元、今月末に受ける予定です。

【PS4】SCARLET NEXUS

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さて、今回は「スカーレットネクサス」の感想記事を。


プレイ時間はユイト編クリアまでで、32時間50分


クエストはめんどくさいものばかりだったので、ほぼ無視。キャラクターイベントは全て確認済みという感じでこれでした。


基本的にはイベントは見る方が多いと思うので、難易度にもよりますが、単主人公30時間前後が目安になるのかなと思います。

サイバーパンクなアニメ調ARPG

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まず、作品のイメージに関してですが、テイルズやGEを、サイバーパンク的な方向性に改良したという感じかな。


同じアクションRPGとして比較するのであれば、他社作品ですが「アストラルチェイン」辺りは結構雰囲気似ているところあるかも。

 

最も、サイバーパンクと言ってもそこまで内容的に硬派ではなく、あくまでアニメチックな内容に仕上げていた印象です。


SFらしく全体的に専門用語は多めですが、細かいことを考えなければ話にはついていけるはず。

スタイリッシュで歯ごたえのあるアクション

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本作、アクションがとても面白かったです。

周囲の物体を操り投げつける「念力」アクションは、多彩なオブジェクトを利用して攻撃するのがとても爽快でした。

また、仲間の脳力('能力)を利用できる「SAS」システムは、終盤になればなるほど、味が活きる仕組みになっており、いろいろ組み合わせて戦うのが楽しかった。

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全体的にスタイリッシュなアクションに仕上がっていましたが、かといって、簡単という訳では決してなく難易度はまあまあ高め


基本的にこちらから相手に与えるダメージの割合は、オブジェクトをうまく使うか弱点を突くかしないとかなり低めなんですが、被ダメージは被アクションが軽い割には多いため、HPゲージが見づらいのもあって死ぬときはすぐ印象でした。


攻撃アクション、コンボが結構繋がるんですが、繋がっても無敵状態になるわけではないので、結構被弾はしてしまうんですよね、

なので、気持ちよく殴ってたらいつの間にか死んでるみたいなことが結構発生しました。


ただ、対処手段が全体的に多いので理不尽に感じられるポイントは少なく、難易度調整は悪くなかったのではないかと。

色々なオブジェクトを投げまくれるのが楽しい!

質の高いアニメ調グラフィック&デザイン

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グラフィックは質が高く感じました。


ぼくがプレイしたのはPS4版なので、完全体ではないかもしれませんが、それでもさながらアニメーションのようなクオリティで、ゲームプレイが体験できますし、イベントシーンとゲームシーンにも差分が無いように見えたので、見栄えは良かったと思います。

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ついでに、グラフィックの話から派生してデザイン描写の話になりますが、敵キャラクター「怪異」の描写にも、かなり力が入っているように感じられました。


怪異のデザイン、すごい奇抜で不快感を煽るデザインになっているので、人を選ぶ所はあると思うんですが、そのおかげなのか妙に印象に残るんですよね。

特に終盤のあいつは、BGMや演出もあってめちゃめちゃ記憶に残った!

掴みの良いシナリオ

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本作、シナリオは合格点が与えられるようなクオリティに感じました。良いと思ったポイントは、序盤から展開が激しいこと。


起承転結の承の部分をすっ飛ばして、起⇒転かのような勢いでショッキングなイベントが起こるので、印象に残りました。


後述しますが、個人的にもう少し承の部分が見たかった気持ちがあるものの、あの展開を序盤に持ってきたからこそ、惹き込まれる部分は間違いなくあったと思うので、そういう意味ではよかった。


より具体的な内容に関しては、主人公別に紹介してみます。

1週目にプレイしたいユイト編

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ユイト編は全体的に1週目向けかなという印象でした。

というのも、このルートを見ただけでは明らかにならない要素が多く、中盤までは「何が起きているのか分からない」という要素をキーにして先の展開を演出しているのですよね。


特に、中盤の〇〇が抜け落ちていくような展開や、自分たちの知らない様々な思惑が交差しているような不穏さが面白くて、全貌の分からない1週目だからこそワクワク出来たのかなと思ってます。


まあ、それゆえに真相がわかってしまう、終盤はやや失速感を感じてしまったところもあるのですが。

より話の主軸に近いカサネ編

一方のカサネ編はよりシナリオの中核に位置するような内容でした。


最終的なシナリオは変わりませんが、こっちのチャプター4くらいまでは見ておいたほうが作品の理解に関して結構差が出てきそうかなという印象。


ちなみにぼくはチャプター6の途中くらいまでプレイしていますが、話がかぶっている部分もまあまああるので、完全に新鮮味をもってプレイできるかはだいぶ微妙かなー。

新鮮味は薄いが、丁寧に描いたキャラクター描写

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パーティーメンバーを中心とする、キャラクター描写に関しても全体的に丁寧だった印象です。

それぞれが持つ個性は、正直非常にJRPG的というか、日本のゲームやアニメに因んでいるとやや既視感を感じてしまう所はありましたが、キャラクターイベントなども通して丁寧に描いてくれていたので、印象は悪くありませんでした。

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特に、単主人公編をプレイするだけでも、キャラクターイベントが全員に用意されているおかげで、キャラクター像が大体わかるのは良いなと感じました。


物語のラストも、キャラクター達と交流をきちんと描いているからこそ、熱く感じられたので良かったかなと。 

気になった点

長すぎるイベントシーン

本作、全体的にムービーというかイベントシーンが占めるゲーム部分の割合が多すぎる気がしました。


アクションで動かしている時間とムービーを見てる時間、両者変わらないどころか、後者の方が下手すると長いのでは?と思ってしまうほど。

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その上で、紙芝居演出でのイベントシーンが繰り広げられるので、正直に言って、見栄え的にもいいまいちに感じてしまいました。


重要なSF的なイベントは内容自体が面白いので悪くはないんだけど。キャラクターイベントなどでの演出は後半に行けば行くほど、ちんたらしているというか妙に長い傾向にあって、個人的には結構眠くなってしまった。

特に、章ごとにあるスタンバイフェイズで毎回キャラクターイベントをまとめてみようとすると、終盤はそれだけで1~2時間のイベントムービーを見させられるので結構集中力的にきつかったです。

まあ嫌なら見なければいいんだけど、キャラクター像が正確に掴めないし、それはそれで微妙なのかなと。。もう少し、演出に動きがあればよかったのですが。。

ステージの使いまわしが多い

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全体的に、ステージマップの使いまわしが多いのは気になりました。


いや、ユイト編、カサネ編のダブル主人公でマップがかぶってしまうのは、まだ仕方ないと思うんですよ。

でも。それに留まらず単主人公編をプレイするだけでも、結構何度も同じステージを行き来させられることが多かった印象です。

マップ自体も基本的に一本道の構造で、あまり面白みもないので、あんまりよくは感じなかったかなあ。予算の都合とかいろいろあるんだとは思いますが。

割り切ったつくりのストーリー

本作、ストーリー自体は前述通りなかなか面白かったと思うのですが、一方で世界観スケールに対して、見せる描写はかなり割り切っていた印象です。


例えば、本作には「七剣星(セプテントリオン)」という、脳力に秀でた7人を扱うワードがあるのですが、このセプテントリオン、作中では4人しか登場しないんですよね。


それなら7人で用意した意味とは?って思ってしまった。(DLCとかで追加されるかもしれないけど。)

上記はあくまで一例にすぎず、世界観規模のわりに、物語内で見える要素が一部分的な感じが多くて、正直スケールを持て余している感を感じてしまいました。


アクションRPGとしてはボリュームは平均的ではあると思うので、こんなものかなーとも思うのですが、特に終盤の物語の締め方は、ややこじんまりとしている感は否めず。


続編とか出てくれるのであれば、それでいいんですけどね。

全く魅力的でないサブクエスト

サブクエストには、やらせる気をまるで感じませんでした。問題に感じた点は以下です。

・クエストがどこで受注できるのか分からないため、街を総当たりで探す必要がある。

・肝心の報酬が非常にしょぼく、やる意義を感じない。

・○○アクションで敵を倒す、というめんどくさい条件が多い


正直、トロフィーコンプリート以外でやる意義が全くないと思ってしまったレベルで、調整不足に感じてしまったかなと。

まとめ

 と、こんな感じでした。

基本的にアクションRPGとして。「アクションが面白い」という部分と、「ストーリー、キャラクターが魅力的」という部分を抑えているので、良い作品だったかなと思いました。アニメ調のデザインも質が高かったしね。


やや気になる点もあったので、完璧な作品とまでは評しませんが、JRPGが好きで、サイバーパンクに抵抗が無い方であれば楽しめるのではないかと。


残念ながら、セールスや話題性を見る限り、あまり振るわなかったようですが、新機軸作品として続ける気があるのであれば、応援したい所です。

 

そういえば、本作。今期アニメもやっているんですよね。


ストーリーはゲームと同じという事だったので、ネタバレ封印の意味の込めて、1話しか見ていなかったのですが、クオリティはどんな感じなんでしょう?


正直、とても1クールで詰め込める内容には思えないのですが、どう無理やりまとめるのか、怖いもの見たさに見てみようかしら。

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