どうも、ば~んです。
先月発売された「真・女神転生Ⅴ Vengeance」。早くも発売から1カ月が経過しましたが、無事1周目をクリアしました。
Ⅴの悪魔は引き継いだものの、せっかくだし、1からやるかということでじっくりほぼすべての要素をコンプリートしながら遊んだところ、見事に75時間ほどかかってしまうというなかなかの長丁場だったのですが、何とか決着。
今回はせっかくだし、2周はしようと思っていて、そこまで終わってから書こうと思っていたんですが、1周遊んでちょっとぶっちゃけた感想ベースに色々語りたいので、今回はそこらへんを書いてみようかなと。
先に延ばすと記事書くモチベーション落ちそうだし...。
※ネタバレ要素をいくつか書いていくので、ご注意ください。
- 傑作ではないけど、面白かった
- 悪魔の裏庭がすごい!
- 戦闘の進化を感じるユニークスキル
- 色々と改善しようという意欲は感じる
- プレイヤーにモヤモヤ感を残すシナリオ作りは好きになれない
- もう少し直感的な仕掛けにしてほしいマガツロ
- まとめ
傑作ではないけど、面白かった
まず、本作の感想。ズバッというと、傑作ではないけど、面白い、という感じかと。無印と変わらないですね。色々な追加要素によってゲームとして面白くはなっていると思いますが、一方で詰めの甘さも目立つし、相変わらずストーリーには不満が残る出来。
完全版といえども、前作と変わらない点も散見しますし、定価以上の価値があるかといわれると断言は正直難しいかなと。もう少しがっつり新ルートになっていれば薦めやすかったんですが、感触はペルソナ5→5Rをもうちょっと補強した程度。
ただ、戦闘や悪魔の裏庭、魅力的な追加悪魔、一部のキャラクター描写など、良い点もそれなりにあって、まあそこら辺を踏まえるとぼくは遊んでよかったのかなと思えました。メガテン好きなので甘めかもだけど。
悪魔の裏庭がすごい!
本作の良い点。悪魔の裏庭。これ、100点満点の出来でした。
悪魔それぞれの設定を活かした会話内容になっているのと、ストーリー状況に合わせて会話の内容が変化するのが非常に細かい!これ、作るのめっちゃ手間かかってそうだと思うし、良く作ったなと思いました。ポケモンやファイアーエムブレムでも似たようなシステムはあるけど、作りこみはあれ以上だと思います。
地味にアオガミと会話できるのも良い点で、無印より愛着わきやすくなってるんですよね。だから中盤のあの展開にもちょっと効いてくる感じがしてて、作品の魅力が向上していました。
敵役であるカディシュトゥたちにもきちんと専用会話が用意されている点も細かい。本編だと敵、でも仲魔にできるというメガテンの独特な要素を十二分に活かしきっていて、お見事って感じでした。愛用している悪魔と会話できるのって良いですね。
このシステム、作るの大変だろうけど次回作でも搭載してほしい!
戦闘の進化を感じるユニークスキル
悪魔のユニークスキルもとてもよかったですね。要はポケモンのとくせいみたいなものだと思うんですが、これまでに比べてパーティー間でのシナジーを意識した編成が組めるようになりました。
この特性も史実に合わせた設定からとっているものもあれば、コンビで発揮する能力など、作りこみが細かく悪魔に力を入れている女神転生ならではの要素になっているのが大変良き。
バランスとか考えるの難しそうですが、拡張次第では今後はオンライン要素で対戦なんかも視野に入ってくる方向性としての進化を感じたので、プレスターン外の部分で進化を入れてきたのは非常に良かったかと。
色々と改善しようという意欲は感じる
後は、もろもろ作品を良くしたいのだろうなという意思は感じました。
例えば、東京側にクエストやイベントを追加してみたり、寮の部屋を追加したり。東京に関しては、前作でぼくももったいないなと感じた所でもあったので、やはり作り手としても気になっていたんだなと。多少ではありますが、改善されていてよかった。
クエストは全体的にクイズとか、時間制限有りイベントとか、前作にない形を模索している感じがあって、面白いかはともかく試みとしては悪くなかったんじゃないかと思います。
プレイヤーにモヤモヤ感を残すシナリオ作りは好きになれない
ネタバレ含めて語っていきたいんですけど、本作のストーリー。後半の展開に結構不満があって。すごくモヤモヤ感が残りました。
なんというか、キャラクターの決意とか、想いとか。そういうのが帰結しないので、間の展開に意味がないように思ってしまうんですよ。ヨーコがカディシュトゥとの決別を誓ったシーンとか、ユヅルが街のみんなを守っていきたいと思った経緯とか。結局その決意に意味がないまま、出番が終わってしまうので、描いている意味を感じません。
新宿編あたりまでは、前作と少しずつ違う部分と、タオとヨーコの2枚軸で進んでいくのはメガテンらしさを感じる所もあって結構好きだったんですが、オチがちゃんとオチてないので、ここまでの展開は何だったんだろう?って思ってしまいました。
想いが形にならない残酷さがメガテンというメッセージ? キャラクターを描き切らないのが本作の作風? とか色々意図を考えてはみたんですが、いずれにせよそれがユーザーに伝わるような作りにはなっていないので、好きにはなれないですね。
全部が全部悪かったわけではなく、もう少し見せ場や展開の組み方型が工夫されていれば、まとまっていたと思うだけに、またしても中途半端な形で終わってしまっているのがとても残念に感じました。
もう、意図的にこうやってるのかなあ...。
もう少し直感的な仕掛けにしてほしいマガツロ
マガツロに関してなんですが、直感性がもう少し欲しいなと感じました。ショートカットできるのはいいと思うんですけど、直感的じゃないのでわかりにくいです。マップ上だけでなくて、どこに飛ぶのかもう少し視覚的に見せてくれないと、どれがどこに飛ぶのか分からず、使いにくいです。
後はショートカットだけの仕掛け、にとどめたほうがよかったんじゃないかなーって思いました。Daat,新宿のあたりのマガツロを経由しないと行けないというマップ構造は、単に分かりにくくなっただけで、特段魅力は特に生まれていなかったのかなと。
こういうせっかく便利にするために入れたシステムが、却って面倒になっている所は気になってしまいますね。テストプレイの甘さから来ているのか、それとも根本的にユーザーの意識と離れているのか、うーむ。
まとめ
と、いう感じでしょうか。
よくなった部分はあるんだけど、ストーリー面は相変わらずいまいち。マガツロをはじめとしたマップギミック、ダンジョン面の出来は悪いという課題はそのまま。正直完全版としては消化不良感は否めません。
戦闘とか裏庭の要素に関しては褒めちぎちりたいんですが、ボコボコ文句を言いたくなるところも多いというのが、こうなんともメガテン5というか。結局そこの印象が変わらなかったのは残念ではありますね。
とはいえ、今後に繋がりそうな可能性を感じるシステムが多かったのはシリーズとして収穫ではあると思うので、本作を土台にして、シナリオ風味の強い作品がシリーズ展開されると嬉しいかな。だいぶ先になりそうですが。