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【レビュー】ファイアーエムブレム エンゲージ【感想】色々欠点もあるが、シミュレーションRPGとしてはめちゃめちゃ面白い!

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どうも、ば~んです。


今回は「ファイアーエムブレム エンゲージ」の感想記事です。

プレイ時間は80時間超。難易度はハードで遊び、外伝は全てクリア。追加配信の外伝はVer1まではクリア、他はノータッチという感じ。

ぼくが結構ユニットの育成にこだわる遊び方をしていた影響もありますが、ずいぶん時間がかかってしまったなーと。

ただ、本編のボリューム自体もそれなりには長く、かつ全体的に難易度が高めなので、ハード以上の難易度であれば50時間以上が目安、ノーマルだと30~40時間前後になるんでしょうかね。

さすがに風花雪月ほどではないものの、割とボリューミーだったなという印象です。

 

のゲームのポイント!・シリーズのお祭りゲーに見せかけたファイアーエムブレムシリーズ本編。
・ライトなテイストとは裏腹に、シビアでガチガチな難易度設定。
・良くも悪くも癖は強いので、人を選ぶゲーム内容。

お祭りゲーのような本編作品

まず最初に本作の立ち位置から。


本作はですね、色々なファイアーエムブレムシリーズのキャラクターが登場するという要素があるので、一見すると

シリーズのお祭りゲームなのかな?


と思われるかもしれないんですが、あくまでファイアーエムブレムシリーズのナンバリング最新作という立ち位置になります。


ジャンルも従来通りのシミュレーションRPGとなっていて、過去作キャラクターはユニットに装備できるアイテムのような役回り。

一応、過去作キャラクターに焦点を当てた外伝章のようなものも存在はするんですが、メインという訳ではなく、あくまでサブ要素に留まっていた印象です。

ですので、過去作に因んでいればニヤリと出来る要素は勿論あるものの、基本的には普通のファイアーエムブレムシリーズの新作として遊べる作品のかなと。

ただですね、全体的に作風に癖が強いので、購入を考えている方はぜひこの感想記事を最後まで読んだ上での判断をおススメします!

面白すぎるシミュレーションパート

そんな本作の最大の魅力は、面白すぎるシミュレーションパートにあります!


本作、めちゃめちゃ戦略ゲームとして面白く感じられました。ぼくは、ファイアーエムブレムシリーズは覚醒以降遊んでいるので、これで5作目になるんですが、その中でもダントツで印象に残っています。

とりわけ中毒性が非常に高くてですね、平日に遊んでいたら気づいたら深夜になっていることがめっちゃ多かった!睡眠時間キラーで困っちゃいました。

では、何がそんなに面白かったのか?ということに関して、いくつかポイントを解説していこうかと思います。

非常に高い難易度

本作のシミュレーションパートの面白さを引き出しているのは、まず第一に難易度が非常に高い点です!

前述通り、ぼくは本作を難易度ハードで遊んだんですが、前作風花雪月のハードと比較しても明らかに難易度が高く感じられました。


難しいポイントは色々とあるんですが、まずですね、3すくみシステムのシビアさが挙げられます。


本作、シリーズではお馴染みの剣、斧、槍+αによる3すくみシステムが復活しているんですが、有利な相手に攻撃をした際に「ブレイク」というのが発生するようになっているんですよ。



ブレイクしてしまうと、次の戦闘終了時までは反撃が出来なくなるため、一方的に攻撃を受けてしまいます。このため、前に出して攻撃を受けるユニットは、常に相性関係と配置を、これまで以上に気を付けなければいけなくなりました。

え、だったら回避高いユニット置けばよくね?そもそも重装兵は3すくみ関係ないんでしょ?



と、シリーズに詳しい方の声が聞こえてきそうですが、ところがどっこい、そんなに簡単にはいかないんです。

というのも、本作には更なる難しい要素として、チェインアタックという存在があるんですよ。


これはですね、ユニット同士が近距離にいる場合かつ、ユニットの戦闘スタイルが「連携」だった場合に、攻撃に追撃を加えるようなシステムになっています。ダメージは敵のHPの10%、命中は80%で固定。

たかが10%なので、これだけ見ると全然大したことないように見えますよね?でもですね、このチェインアタック。防御や回避の値を無視できるんです。


なので、極端な話、メイン攻撃は命中率0%の場合でもチェインアタックはしっかり80%の10%ダメージが設定されるんですよ。



しかも、この要素。連携ユニットが複数存在すると、人数分の連携が加算されていくので、上記画像のようにめちゃめちゃな無茶が通ってしまうトンデモ要素になっていますw。

これがですねー、めちゃめちゃ曲者で、本作を相当難しくしているポイントに感じました。どんなに強いユニットでも囲まれると数の暴力で押し込まれてしまいますからね。

ただ、うまく使えた時の爆発力は最高すぎて、ロマン要素としても最高に楽しかったです!

オールフォーワン最強!これが絆(暴力)の力だ!

 

鬼畜すぎる増援設定

という感じで新システムの上記2つが難易度をいい感じに高めていたんですが、高い難易度の秘密はそれだけではありません!

その一つが敵の増援。難易度がハードだったからかもしれませんが、今作の増援、鬼畜設定すぎる!!


まずですね、出てくるタイミングがいやらしすぎるんです。ちょっと無理をして初期配置を崩し切ったぞ!っていう局面で、背後から騎兵、竜兵が出現してきたりなんてのはザラ。


一番やばかったのは終盤に登場する無限増援ステージ。ゆっくり全てのユニットを倒しつつレベル上げも兼ねて慎重に遊ぶか~っていうスタンスで遊んでいたら、数の暴力でなぎ倒され2時間がパーになりましたよ!

後述するシビアな調整の部分も併せて、慎重すぎず、時に大胆な進軍を選択せざるを得ない難易度になっていて、いい意味で甘えを許さないような調整になっていました。

途中から1ステージ1時間以上平然とかかるのでビックリ!

 

制限あるシビアなゲーム調整

と、ここまで本作における難しいポイントをまとめてきましたが、所詮RPGなのでレベルで何とかなる要素ではあるんですよね。

しかし、本作。そのレベル上げを始めとするゲーム調整の部分すらもシビアな作りになっています。

 

◆関連記事◆

【攻略】ファイアーエムブレム エンゲージ【レベル上げ】難しすぎる本作のレベル上げの方法を考える - 炎に煌めくゲームレビュー


レベル上げに関しては前回上げた上記の記事で書いた通り、遭遇戦の難易度がイカれている&レベル仕様によって低レベルユニットがまともに出せない、という厳しさから、満遍なく育成するということが難しくなっています。


それに加えて、例えば資金面も厳しいです。本作、遭遇戦ではほとんどお金が手に入らず、ストーリー上でも国から提供される資金、というのが物語中何度かある程度で、通常ステージをクリアしても資金が手に入らないんですよね。(おまけに資金はほぼ投資で消えます。)

そのため、いくら武器が使い捨てでない仕様と言っても、無駄に購入することはできないですし、ステージ内で手に入る武器やアイテムの重要性がこれまでの作品以上に増しています。

こんな感じで、正直結構シビアな設定が多いんですが、そこがね、本作の難しさを最大限表現できている所に繋がっているようにも感じられました。

後述しますが、難しいステージを苦労して育てたユニットで崩せた時の気持ち良さは格別ですし、厳しい分だけクリアしたときのやり応えがあります。

正直ぼくは、おそらくもっと本作が簡単な難易度であれば、ここまでハマらなかったと思うので、そういう意味では良さを引き出していた一因だったのかと。

局面を打開できるエンゲージシステムの楽しさ

という訳で上記上げてきた通り、難しい本作。正直ですね、ぼくもただ難しいだけであれば投げてしまっていたかもしれないんですが、そこを打ち崩すことのできるとても楽しいシステムが存在します。


それこそがエンゲージシステム。このシステムこそが本作における最大の魅力だったかなと思っています。

これはですね、紋章士の指輪というアイテムをユニットに装備することで、ユニットを強化することが出来るシステムなんですが、シリーズの中だとかなり革新的な要素でした。



何がいいかというとですね、このエンゲージシステム。ロマンがあるんですよ。

例えば、このターンでボスを倒し切らないと、増援が来てしまい、クリアが厳しくなってしまう。でも、ボスは体力×3ゲージ分という膨大な硬さがあり、通常の攻撃ではとても倒せない。

そんな絶望的な状況でも、このエンゲージを上手く使えば何とかなってしまう、不可能を可能にしてくれる楽しさがありました。


それというのも、エンゲージをした際の付加効果がめちゃめちゃ大きいんです。具体的に書き出すと…

・紋章士固有の非常に強力な武器が使用できる

・オーバースペックなエンゲージ技が一度だけ使用できる

・紋章士固有のエンゲージスキルが使用できる


などなど。武器が追加で使用になるだけで、こちらの選択肢が大幅に増えるのにも関わらず、更にチートのような内容のエンゲージ技まで使用できてしまいます。



エンゲージ技は非常に強力で、いくつか例を挙げると…

・単体に超ダメージ。

・障害物を無視して、ワープしながら魔法攻撃。

・四方4マスのユニットを再行動可能にする。

・射程10マスで、通常の30%×5の連続攻撃。

・周囲2マスにいる味方が全員チェインアタックに参加。


と、ざっとこんな感じでぶっ壊れスキルがもりもりです。

これ、一歩間違えばヌルゲーになってしまうほどオーバースペックな内容ですし、実際発売前も、なんか大味なゲームになりそうだなあ、なんて思っていたんですが、

いざ遊んでみると、このエンゲージスキルを全てフル活用しながら、ステージを崩していく必要がある絶妙なさじ加減になっていて、驚きでした。


しかもですね、このエンゲージ。見た目も良いんですよ!

エンゲージ状態になると、衣装が変わって派手になりますし、エンゲージ技の演出もキャラクター個別にそれぞれ用意されています。

ボイスに関しても全キャラクター分完全フルボイスなので、一人に対して最大12、DLCコンテンツの分まで合わせるとそれ以上の組み合わせが用意されているという、とんでもない物量。

間違いなく本作の肝となるシステムなだけに作り込みが半端なく、すごい気合を感じられました。

限られた制限の中で組み合わせを楽しめる育成

エンゲージのポイントに併せて、育成に関しても触れさせてください。本作の育成、前述した制限も併せて、あまり自由に無制限に育てられるという内容ではありません。


一方で、エンゲージシステムが加わったことによって、それぞれのキャラクターが持っている可能性が大幅に広がった印象です。

前作の風花雪月が、いくつのもジョブを経由して色々なスキルを手に入れていく育成だとしたら、本作は限られたジョブ育成の中で、いかにエンゲージを上手く利用して、能力を引き出していくか、という感じでまた違った仕上がりになっていてよかったんじゃないかと。


個人的には育成で手ごたえがあったキャラクターはラピス。ストーリーでは見せ場はなく、所轄サブ枠のキャラクターなんですが、美少女剣士枠なのでパーティーに入れていたんですよ。でも力がとにかく伸びないので育てるのが結構大変でした。

でも、最終的には、固有スキルの「戦果移譲(隣接マスに味方がいれば命中・回避+10)」を活かして、回避系ののエンゲージスキルを継承させると、敵からの攻撃を全て避け続ける盾ユニットに成長してくれたんですよね。

こんな感じでエンゲージによって、誰でも、どんな組み合わせでも育成できるという、クラスチェンジとは別の育成の魅力が生まれていたのかなと。メインキャラだけでなく、サブキャラにも幅があるのがとても良いなと感じました。

 

組み合わせを試行錯誤しながら育てるのが、めっちゃ楽しい!

 

過去作要素を楽しむことのできる外伝章

本作、過去作のシリーズキャラクターが紋章士として登場するのに合わせて、それぞれの原作に因んだ外伝章というのが用意されています。これがですね、中々原作愛を感じられる内容でよかった。


ぼくは覚醒以降しか遊んでいないので、元ネタが分からない作品も多く存在しましたが、覚醒、IF、風花雪月のステージはいずれも再現度が非常に高く、ステージのギミックも併せて、思わず懐かしい気持ちになれました。

おまけに、それぞれのステージはしっかり過去作のテーマがメドレー形式で流れるアレンジ曲になっていますし、キャラクターも場面に併せてよく喋ってくれるので愛が深いです。


この部分に関してはシリーズファンであれば満足できると思うので、おすすめポイント!

シミュレーションパートの休憩に活用できるソラネルパート

本作、最近のシリーズの流れを汲んでいて、戦闘ステージの合間にソラネルという施設で色々なイベントが行えるパートが挟まっています。

風花雪月の大修道院と同じ役回りですが、より改善され、良いと思った点がいくつかありました。


一つは広さが控えめなこと。大修道院、正直周回で遊んでいると歩き疲れるくらいには広かったんですが、ソラネルはあんまり広くないんですよ。なので、毎回歩き回ってもギリギリ飽きないくらいの、絶妙な広さに感じられました。


もう一つはイベントの種類が更に増えていること。釣りや料理といった要素に加えて、出撃時に主人公の力が上がる筋肉体操や、ドラゴンに乗ってシューティングを行えるドラゴンシューター。さらには各地で集めた動物を牧場で観察したり、仲間との訓練が行えるアクションなど、かなり豊富になりました。



いずれも、毎回遊びたくなるほどの作り込みではないんですが、頭を使ったシミュレーションパートの後のいい息抜きになっていて、いい感じに寄りたくなってしまう内容に仕上がっていました。

個性豊かで魅力的なキャラクター

キャラクターに関しては、全体的にかなり印象が良かったです。


まずですね、見た目が良いです。Mika Pikazo氏のキャラデザはいい意味で目を惹く、印象的なデザインで統一されていますし、インテリジェントシステムズのキャラクター像ともよくマッチしていたかなと。

アニメ調のモデリングもシリーズ最高レベルの出来の良さですし、モーションと併せてかなり高いクオリティに到達したんではないでしょうかね。


加えて、シリーズ恒例の支援会話は今作も健在。今作はパーティーメンバーがかなり多いのもあって、色々な組み合わせでの支援会話が楽しめます。会話の内容も相変わらずキャラクターの魅力をよく引き出せているものが多くて、楽しめました。


個人的にはメインキャラクターで好きなのはアルフレッド。筋肉バカに見えて、意外とちゃんと気遣いも出来るイケ男っぷりがかっこいいんですよ。あと、その声で禁じ得ない、とかいうのは某眼鏡マフラー男を思い出すのでやめてくださいw。



サブで印象に残ったのは色々いるんですが、一人選ぶのであればゴルドマリー。発売前は、同時加入のロサードが色物枠だと思っていたんですが、こっちがだいぶやばい女すぎて、逆にロサードがまともっぽくなってて笑っちゃいました。エーティエとの支援会話面白すぎでしょう!


後は主人公。正直、ストーリーでだいぶ印象を落としてしまっている感は否めませんが、なんだかんだで、本作独自の魅力のある珍獣様主人公になっていたんじゃないかなーと最終的には感じられました。

〇〇との関係性を考えるに、個人的には女主人公版押しですかね。呼び方がこっちの方がしっくりくるというか。

いつも通り出来の良いサウンド

サウンド面もいつも通り出来が良かったです。

今作のサウンドは国や地域によって雰囲気が変わる形を採用していて、これは旅をしているゲーム性に併せて、ということなんでしょうね。



フィレネではケルト調っぽい雰囲気の「風咲く旅路」が流れたり、ソルムで流れる「砂塵と爛漫」はいかにも砂漠って感じのアラビア調だったり、旅の情景と共に曲がインプットされるような作りになっていたのが印象的です。

後は恒例のラスボス戦。FEのラスボス戦に外れ無しって感じで、今回のラスボス戦曲も素晴らしかった。

寂しさを感じるちょっと落ち着いた感じのイントロから、メインテーマが入り一気に盛り上がっていく展開は、覚醒やIfのラスボス戦に近い形ですが、うまく主題歌を取り込んでダブステップを織り交ぜるなど、また新しい形に仕上がっています。

幾度のも難所を乗り越えて、このステージにたどり着き、曲が流れ始めた時には思わず感動してしまいましたよね。

本編のIFを描いた展開が魅力的な邪竜の章

(※2023/07追記)

追加コンテンツに関しても触れさせてください。本作、追加のDLCで7人の紋章士に加えて、新エピソード「邪竜の章」が展開されています。この邪竜の章、中々面白い内容でした!


概要としては、本編のIFの世界での物語が描かれるものとなっているんですが、本編とは打って変わったかなり暗いストーリーになっています。


既に神竜も邪竜もいなくなり、「終わってしまった世界」で描かれるストーリーは、本編に登場するキャラクターの明るい部分とは全く異なる別の一面が見られたりと、キャラクターゲームとしてはかなり意欲的な内容でした。

しかも、しっかり元のキャラクターのIFを意識した作りなのが細かい!

 


内容自体は10時間前後で終わる程度のものなので、そこまで大ボリュームではないですが、戦闘会話など、FEらしくかなりキャラクターに凝った仕様になっているので、見どころは多かったかなと!

また、難易度の面でも趣向を凝らした出来になっていました。全面、各キャラクターのレベルとアイテムは固定なので、本編以上に戦略性が重要視されます。とりわけ凄かったのがラストステージ。個人的には本作で最高難易度のステージだったんじゃないかと。


初見殺し要素満載、単体が強すぎるボスユニット、急かされる進軍からの、容赦のない増援。運よくラストまでたどり着けても、立ちはだかるのは超強力なボスと。本編ラスボスが可愛く見えてしまうほどの、尋常ではない難易度の仕上がりで、

正直クリアできるのか!?って感じだったんですが、何とかハードでクリア出来ました!

難易度がきつい本作のラストを締めくくる、強烈なインパクトを持ったステージで、二度とやりたくないと思ってしまった反面、達成感は物凄かった!皆さんもぜひハード以上の難易度で挑戦してみてください。

気になった点

やはりいまいちなメインストーリー

本作、メインストーリーの悪評は既にインターネット上でも溢れているかと思いますが、まあぼくもやはり気にはなってしまいました。

特に中盤のストーリーの出来がよろしくないです。ある程度予想はしていたものの、ちょっと中々受け入れづらい展開も多く、中には頭を抱えてしまうようなシーンもありました。

展開だけ先に用意して、そこにストーリーを上手く乗っける力量がないのではと感じてしまうほど、稚拙な表現や描写が目立っていましたし、演出が微妙なのもあるかと思いますが、前作の風花雪月で描かれた本格的な戦争描写に期待すると、完全に肩透かしを食らってしまうと思います。

ただ一応ですね、終盤の展開に関しては悪くなかったと思います。22章の下りとかは、よく考えられているなと思ったし。だからこそもう少しあそこに持っていくための流れはどうにかならなかったの…?と思ってしまうんですが。

総じてあまり良い内容に仕上がってはいないので、この部分に期待しての購入はおススメしません。

アンバランスなゲームテイスト

本作、全体的に対象とするユーザー層が見えにくいのも気になりました。

前述した通りストーリーの出来はあんまり良くなくて、お世辞にもコア層向けな内容とは言えなかったと思います。

かといって、ゲーム調整は全体的にかなりシビアなので、キャラクターゲームとして気楽に遊びたい、という方に進めやすいかと言われると何とも言えないんですよね。

結果的にぼくのような、やり応えあるゲームが好きで、キャラクターゲームとしてのファイアーエムブレムは好き!という層には絶妙に刺さる内容になっていはするんですが、あんまり広いターゲットではなさそうですしねえ…。

そこらへんね、前作の風花雪月はむしろ逆の配分で、ストーリーは本格、だけどテイストは甘目だったので、うまい作りだったと思うんですよ、なので、ちょっと本作のテイストは人に勧めずらくなってしまっているのがもったいなく感じました。

ゲームの幅を狭めている一部の制限性

前述した通り、本作のシビアなゲーム設定。個人的にはなんだかんだでとても楽しめたのですが、一部の制限に関してはゲームとしての幅を狭めているのでは?と感じた点もありました。

例えば、ややネタバレですが中盤以降のエンゲージの制限。本作、中盤以降に一時的にエンゲージシステムに制限が入るんですよ。

でも、これあまり面白さを感じなかったんですよね。前述通り本作の面白さって、めちゃめちゃ難しい難易度を、豪快なエンゲージ技でうまく打ち崩していくっていう箇所にあると感じたので、そこを封じられるとちょっと面白さ的にいまいちというか…。

他にも、例えば紋章士のスキル継承システム。継承に必要なSPの貯まりが異様に厳しい割に、一度使ってしまったSPは返ってこないので、無駄なスキルを継承できるような余裕がないんですよね。これに関しては、SPを使用して常時付け替え可能、のようなシステムが合っているかと思うのですが…。

こんな感じで、シビアにしようとしている故に、もっと面白くなりそうなゲーム的魅力を一部捨ててしまっているのが惜しく感じられました。

まあ、この点に関しては、人によってはこのままの調整の方が良いと感じる人もいるかもしれないので、難しい所ですけどねー。

まとめ

以上、感想まとめでした!いやー書きたいことが多すぎて、めっちゃ書いてしまった。

本作、かなり評価が難しい作品です。正直、遊んでいて気になったことは多かったので、最終的にはそこまで高評価にはならないだろうな~と思っていたんですよ。

でも、進めれば進めるほどエンゲージシステムの気持ちよさや、やり応えのある難易度の魅力にハマってしまって、最終的な感触はめちゃめちゃ良かったんですよね。ストーリーの問題点など些細な点に感じてしまうほどの、圧倒的な満足感がありました。

上記で紹介した通り、どこの層を狙いたいのかよく分からないので、中々気軽におススメしやすい作品ではないんですが、シリーズファンで覚醒やIfが楽しめた方、

風花雪月から入って育成やシミュレーション中心に楽しめた方、

後は、単純に面白いシミュレーションRPGが遊びたい方、には比較的おススメできる内容かなと!

まだ、本作には追加コンテンツが用意されているので、それも楽しみですね~。注目は第4弾の邪竜の章でしょうか。一体どんな内容になるのかな♪