どうも、ば~んです。
今回は「ドラゴンクエストモンスターズ3」の感想記事です。
プレイ時間は本編だけで55時間。どこまでやり込むかは、個人次第になりそうですが、基本的な本編ボリュームは30~40時間が目安になりそうな印象でした。
クリア後もまだ要素がいくつか残されており、シリーズ構成の対戦要素もあるので、遊ぼうと思えば3桁時間は余裕で遊べる内容かと。
- 6年ぶりとなる久しぶりのDQMシリーズ新作
- モンスターズシリーズとしての良さは、ある程度継承している
- シンプルで分かりやすい配合
- 攻略ギミックの面白いダンジョン
- ドラクエ4とリンクし、魔界を冒険していくというストーリー描写は面白い
- 気になった点
- まとめ
6年ぶりとなる久しぶりのDQMシリーズ新作
本作はドラゴンクエストモンスターズシリーズの最新作ですが、シリーズとしては中々久しぶりの新作でした。
直近の作品としては、3DSで発売されたジョーカー3 プロフェッショナルが2017年だったので、6年ぶり。ジョーカーシリーズを除く、正当なナンバリングだとなんと22年ぶりになるそうです。元々はトレジャーズとして発売された、カミュとマヤが題材として発表されていたりと、結構開発に難航していた印象です。
作品としては、ドラゴンクエスト4の敵キャラ、ピサロを主人公において、ドラクエ4本編のストーリーの裏側を描くという、外伝的な位置づけになっていますが、まあドラクエ4を遊んでないとできないかと言われるとそこまででもないかと。
このシリーズ、本質はモンスターを集めて育成、配合を楽しんでいく所だと思うので、そこを楽しむ分には、ドラクエ4未プレイでも問題ないかと思います。
そんな本作なんですが、既に大方評価が出揃っている通り、あまり良い出来ではありませんでした。ただですね、決して遊べない作品ではないんですよ。
個人的にはそこが逆にこの作品のもったいなさというか、もう少し力を入れて作ればよいのにと感じた部分でもあり。以下で細かくポイント解説していきます。
モンスターズシリーズとしての良さは、ある程度継承している
本作の一番良い所は、ドラクエモンスターズシリーズとしての面白さをある程度継承している所です。言ってしまえば、Switchで遊べるモンスターズシリーズ、という部分が一番の魅力ですかね。
モンスターズシリーズの魅力といえば、色々なモンスターをスカウトして、配合して、スキルを組み合わせて、より強いモンスターを作っていくというモンスター育成要素。
他の育成ゲームと比較しても、個人で作れるパーティーやスキル構成の幅が広い所が大きな強みですが、本作もそれは健在。シリーズに存在していたオートでの攻撃や、2倍速戦闘も健在なので、ある程度快適に楽しむことが出来ます。
フィールドを歩き回りながら、好きなモンスターをスカウトして、お気に入りのパーティーを作っていく感覚はやはり楽しく、その魅力が残っているだけでも、十分作品としては遊べるなと感じられました。
シンプルで分かりやすい配合
配合に関しては、前作ジョーカー3と比較すると、良くも悪くもシンプルになりましたね。
色々と用意されていた複雑な配合要素が廃止され、2体のみでの合体を繰り返していくだけでよくなったので、遊び応えという意味では軽くなりましたが、普通に遊ぶ分には遊びやすくて、これはこれで悪くなかったかなと。
単に2体を揃えて、通常配合か特殊配合かを見ていくだけで配合が出来るので、直感的に選びやすく、初心者でも遊びやすい作りになっているので、シリーズ未経験者でもとっつきやすいと思います。
まあ、バトルに関しても同じように要素が簡素化されていて、過去作に有った4枠モンスターとか、そこらへんの要素がなくなってしまったのはちょっと寂しい所はありますけどね。
でも、その分対戦のバランスは過去作より良いらしい。(友人談。)
攻略ギミックの面白いダンジョン
本作、ゲーム進行としては区分けされたマップやダンジョンを歩いて目的地に向かっていく形になっているんですが、後半のダンジョンはギミック面が強調されていて、個人的には面白く感じました。
中盤まではね、だいぶ一本道気味で、作品仕様としてマップクリアまでスカウトしずらいという意味不明な要素もあり、かなり淡泊なゲーム体験になっていたんですが、後半になると結構凝ったダンジョン構成が多くなってくるんですよ。
それぞれ、マップの世界観に併せて、多様なギミックを用意していてこれが中々面白く。個人的にはお菓子の城のギミックは絵柄的にも、要素的にも楽しくて、お気に入り。
中には難易度が高いものもあったので、人を選ぶところはありそうですが、ドラクエのダンジョンギミックはこのくらい仕掛けに凝っていてもいいかなって思っているので、個人的にはこういう要素を入れてくれてよかったなと。
終盤の水路仕掛けがめっちゃ難しくてビックリ!
ドラクエ4とリンクし、魔界を冒険していくというストーリー描写は面白い
ストーリーに関しては、課題点はあるのでそこは後述しますが、試みはまあ悪くなかったのではないかと。
展開がドラクエ4とリンクしている内容になっているのは、パラレル的とはいえ、本編の裏側を描く意欲的な試みになっていると思いますし、描写に物足りなさはあるとはいえ、ある程度しっかりライン引いて作っていた印象です。
後は、物語的にはピサロがいくつかの魔界を旅していくという流れがメインなんですけど、これが勇者との冒険と対比する形になっているのも面白いなと。
世界それぞれに、モンスターたちが持っている物語があって、色々なストーリーがオムニバス的に楽しめるので、メリハリを感じられました。まあ、それぞれがコンパクトすぎるのが玉に瑕なんですが。
気になった点
面白くないオリジナル要素
本作、一番まずいと思うのは、この作品のオリジナル要素が悉く魅力がない点です。
例えば、マップにおける季節システム。リアルタイムで季節が変動していくシステムで、季節によって出現するモンスター、マップギミックが変わるんですが、これが全く面白くない!
ギミックにしても、モンスターにしても、季節限定のせいで無駄に手間がかかる仕様になっているだけなんですよね。四季をマップ分用意している手間とかは、凄いよく作ってると思うんだけど、システムが致命的にダメなので良さが活きていません。
この他にも、マップのボスを倒さないとそのマップモンスターのスカウト率が上がりにくい要素のように、敢えて遊びにくくなるシステムを用意しているのもあり、意図が良く分かりませんでした。
敢えて不便な要素を入れて長く遊んでくれるのを目論んだのでしょうか?今の時代の仕様に合っていないと思うので、それはやらない方が良かったのはと。
課題の残るストーリー描写
ストーリーは全体的に穴が多く感じました。ドラクエ4の新解釈、っていう部分もあんまり評価されていない印象ですが、個人的にはそこ以外も結構気になる所が多かった。
一番気になったのは主人公を喋らないようにしてしまった仕様面。ピサロって、人間と悪魔の子供という設定が濃いキャラクターなので、心理描写面を結構楽しめるキャラだと思うんですよ。
でも、ドラクエの主人公ということで全く喋らないが故に、どういう行動原理なのかがいまいち伝わってこなかった。そこらへん、喋らないなりの丁寧な情景描写があれば良かったと思うんですが、それも弱かったと思います。もったいないな~と。
それでいて、他の仲間キャラクターたちもいまいち魅力を感じないし、ドラクエ4とのリンクも部分的にしか描かれてないので、そこが強みになるかって言われると微妙だし。何なら事前に押されてた導かれし勇者たちなんて5分も登場してないし。
元々ストーリーがウリのシリーズではないので、まあ仕方ない部分もあるかもしれませんが、どうしてもうーんという感じは否めません。
低い品質面
後はやっぱり品質の低さ!
グラフィックの質は3DSシリーズに毛が生えた程度で、せめてドラクエビルダーズくらいは頑張ってほしかった。それでいてフレームレートはおそらく30も出ておらず、15くらいなのではないかと。あまりのカックカクさに目が回ってしまいます。
UIも出来もいまいちで、レイアウトがスマホゲームっぽいのもあんまり好きになれず。ソートを始めとする配合周りのシステムの出来もいまいちで、もう少し頑張ってほしかった。
ここら辺はなんなんでしょうね、やっぱり予算や開発期間が影響しているのか?アップデートで発売後に良くなった点もあるんですけどね。
個人的には、シリーズとしてもう少し予算をかけて、しっかり作ってほしいなと思いました。それだけのポテンシャルはある作品なので、もったいない。
まとめ
以上、感想でした。
本作、正直体験版遊んだ時は買うのやめようかな~って思うくらい、品質の低さをモロに感じていたので、クリアまで結構ダラダラ遊んでしまったんですが、なんだかんだ遊べる内容だったとは思います。
でも、それは基本的に過去作ありきというか、ドラクエモンスターズシリーズが面白いというのが大きいので、オリジナル要素が悉くいまいちなのはどうしても気になってしまいました。
ただ、単体としてみれば、まあ遊べるとは思うので育成ゲームが好きな方、DQMシリーズ初心者にはおススメできるかなと。