とりあえず今週中にレビューしようと思っていた、
二本のレビューはあげておきたいですね。
なんだかんだ学校が始まると疲れそうですし先にやっておきたいところ。
まあしばらく買うゲームもないんですけど。
さて、今回レビューするのは「ゼルダの伝説 ブレスオブザワイルド」。
このゲームは2017年3月3日にWiiU / Switch向けに、
任天堂から発売されたアクションゲーム「ゼルダの伝説」シリーズの最新作。
据え置き向けの新作という区分では
前作「~スカイウォードソード」から実に、5年ぶりの作品となります。
正式に作品が発表された時期は詳しくは覚えていませんが、
僕の記憶が正しい限りは2014年のE3だったと思います。
当初からオープンワールド採用という情報は出てはいましたが
発売がずるずると延びて、
最終的にSwitchのロンチソフトとしても発売されることになったんですよね。
プレイ時間はおそらく60時間弱。
Switchは正確なプレイ時間を記録するソフトがないので正確な時間は不明ですが、
50~60時間と表記されていたので+リセットの時間を入れるとこんなものでしょう。
祠巡りは大体60後半くらい、サブ要素もそこまでやりこんでないので、
まあそこそこ適当に寄り道して、
神獣解放してラスボスまで倒すとこんな感じになると思います。
ちなみにプレイしたのはSwitch版です。
ゲームの特徴
今作を語るにかかせないのはまず何といっても「オープンワールド」。
凄いのはその圧倒的な広さのみならず、
ほぼ完全シームレスを実現している所です。
フィールド中でロードが発生するのは祠に入るときのみで、
それ以外はすべてシームレス、ワープ時のロードもさほど長くはなく、
非常に高い技術で作られているなと感じました。
似たような完全シームレスゲームだと、
個人的には「ゼノブレイドクロス」が記憶に新しいですが
あちらと比較してもロード関係や容量の小回りは優れていたと思います。
ここら辺は僕がプレイしていたのがSwitch版というのもありそうですが。
一方で、各地に点在している祠ではいつもの「ゼルダの伝説」にある
仕掛けを解くという事を楽しむことができ、
全く別ゲーになっているかといわれるとそうでもなかったと思います。
そしてこのゲームは非常に遊び方が自由なタイトルです。
最初に行くべき場所も決まっていませんし
ゲームを進めるやり方は各プレイヤーに完全にゆだねられています
この要素は一見非常に魅力的な要素にも感じますが
逆に言うとあまりゲームをプレイしていないユーザーには
少し敷居が高く感じる部分があるかもしれません。
評価点
圧倒的なスケールのオープンワールド
今作のオープンワールドは本当に素晴らしいと思います。
広さ、シームレスの部分は同世代の和ゲーを質、量共に遥かに凌駕しており
正に「走りまわっているだけでも楽しい」という世界を実現させています。
走り回っていれば必ず何かがあるという点では、
密度的にあり得ないくらい作りこまれており
これほど作りこまれたゲームはそうそう無いのではないかと。
この手のゲームにしては珍しい壁を自由に登れるというのもポイントです。
通常のルートでは大回りしなければいけない場所でも
無理やり壁昇りでゴリ押ししたり、
そういうところのプレイの幅が広いのも非常に良かったと思います。
更に、今作はビジュアル面も非常に秀逸で、
リアルタイムで変化する時間、天候、モンスターの行動等々
まさしく「生きている世界」を冒険しているという
感覚を味合うことができるんですよね。
サブタイトルの「ブレスオブザワイルド」というキーワードから見ても、
相当この部分には力を入れたのでしょう。
これだけの世界を、
ほぼ完全シームレスで冒険できるって本当に素晴らしいと思います。
ゲームを初めて最初に世界を見たときの衝撃はすごかった。
どこから見ても世界の端から端まで見えるんですよね。
最初に空に動いている浮島が見えるなぁと思って実際に近くまで行ったら
動いている神獣だったりそういう要素も含めて、
フィールドの完成度は完璧だと思いました。
凄まじいゲームの自由度
先ほども述べましたが、このゲームの自由度は本当に自由度が高いです。
最初から全てのフィールドに行けるので、
自分が気になる場所にそのまま直進する事も出来るし、
ある程度進行に記されている場所に丁寧に進む事も出来る。
やろうと思ったら全てのチュートリアル要素を放り投げて、
プレイすることもできるみたいですね。
万端に準備を整えてからラスボスに挑むもよし。
アクションに自信のある人は初めてすぐラスボスに直行もよし。
ラスボスやイベントを放置してひたすら自分の好きなことをするもよしと
そのプレイ幅は非常に幅広い物となっています。
そしてその自由度は進行のみならず、
フィールドの進み方、祠の仕掛けの解き方など様々な部分に存在しており
明らかに正攻法ではない方法でもそれらの道を切り開くという要素も
実に多く存在しています。
敵の倒し方、通常ではダメージを受ける地形での進め方も、
本当にいくつもの種類があるので人によっては全然異なるプレイをしていそう。
それらの自由度を実現する助けになっているのが、
物語序盤で手に入る「シーカーストーン」のアイテムです。
特に行動の多彩さを生む要因となっているのが、
「マグネキャッチ」「ビタロック」。
この2つのアイテムは場との組み合わせによって多彩な物理演算を、
生み出すことが可能になっており
ゲームの奥深さをより広げているシステムだと思いました。
これをゲームに取り入れたのは英断だなぁ。
オープンワールドゲームにしてはしっかりしているストーリー
オープンワールドを採用しているゲームは、
そのゲーム性の宿命ゆえかどうしてもストーリー要素が薄くなりがちなんですが、
今作は同ジャンルのゲームと比べても、
比較的ストーリーはまとまっていた印象を受けました。あくまで比較的ですが。
特にエピソード毎のキャラクターの立て方が中々うまく
新しい村に行く→神獣の中に行くというワンパターン気味な流れの中でも
個々のキャラクターの印象付けには成功していたと思います
個人的にはゾーラの里のエピソードが中々印象的でした
またストーリーを追っていくと徐々に100年前の真実が見えてくる、
というのも中々面白かったですね
ウツシエの記憶、全部集めるのはとても大変でしたが
ストーリー最後のあたりの印象が全然変わってくると思うので
ぜひ全部集めることをおススメします
まあとはいってもプレイ時間全体からの割合から見ても
ストーリー演出の時間はたぶん五分の一もないので
ほんとにガッツリしているストーリーをもとめている人には
物足りないかもしれません。でも100年前の物語を追従するという
仕掛けは、オープンワールドのゲーム性に
うまくマッチしているなと思いました。
仕掛けのマンネリ感のない神獣、祠
今作は祠は全120つほど、神獣は全部で4体と存在しており、
これらはスタータス強化やラスボス戦での弱体化等と関係しているため、
普通にプレイするならば
ある程度回らなければいけない要素となっているのですが、
非常に多くの数が存在するのにも関わらず、
それらの仕掛けに使いまわし感をあまり感じさせませんでした。
先ほどのシーカーストーンでのアイテムを生かして突破していくタイプの物や、
火や風を利用する物、迷路を進んでいく物。
ジャイロで鉄球を運んでいくものや他の祠と連動しているものなど。
その種類はまさに多種多様となっていて飽きることなくプレイできました。
また神獣は各4体とも本体を動かして、
内部の位置を変えていくという大がかりな仕掛けを採用しており、
解いていくのが非常に面白かった。
ボス戦もそれぞれ個性的な物になっていたし、
ここら辺も非常に丁寧に作られていた印象です。
豊富過ぎるサブ要素
ただでさえフィールド、自由度が凄まじい本作ですが、
サブ要素もほんとに幅広い物となっています。
シンプルなクエストはもちろんのこと、
組み合わせの幅が以上に広く考えるのが楽しい「料理」
分かりにくい場所にある祠のヒントをくれる「祠チャレンジ」
総数900体にのぼる「コログ族探し」等々。
特に料理は今作の冒険の必須品となっているので、
定期的に作らなければいけないのですが、
決して手を抜いた作りになっていなかったためか、
作るのがとても楽しくて、良かったです。
それ以外にも好きな馬を自分で登録したり、
防具を強化して装飾したり、
各地でのミニゲームを楽しんだりと遊びの幅は広すぎるものとなっています。
フィールドの密度が凄まじいのはここら辺の要素も関係していますね。
問題点
高い難易度
今作は全体的にかなり難易度の高いゲームだと思います。
各地方周る順番、そのプレイスタイルにもよると思いますが、
下手なプレイをしてしまうと
雑魚敵に一撃でワンパンされてしまうことも少なくなく、
敵から逃げるプレイを強要されてしまうことも。
仮にそこら辺を上手くやっていても
不意の一撃で大ダメージを受けてしまうので中々油断もできません。
お金も中々簡単に手に入るわけでもないので、
武器防具が容易に買えるわけでもなく
何より武器と盾は使用しているとすぐ壊れてしまうので定期的に新調が必要です。
そのため「上手いプレイ」をしていないと、
それなりに厳しい選択を要求されることも多く、
そういった要素も含めて楽しめるプレイヤーではないと、
このゲームを100%楽しむのは難しいんじゃないかなと感じました。
とはいっても僕のようなプレイヤーでもクリアまで持っては行けたので
クリアだけのハードル自体はそこまで高くはないかと思います。
幸いにもセーブはオートにも対応していますし手動でいつでもできるので、
不安なポイントがあったらまずセーブしておくのが正解でしょうね。
息苦しさを感じてしまった消費システム
全体的に武器の仕様と、寄り道があまり
システム的にあっていないのも気になりました。
今作の武器は耐久値がかなり低く、
大量に沸く雑魚と戦っているとすぐ壊れてしまうんですよね。
おそらくガンガン壊して、
すぐ他の武器に切り替えていくプレイスタイルを想定しているんだと思いますが、
攻撃力的にも高い数値の武器がそろってくる後半は、
中々代理となる武器がすぐ手に入るわけでもなく
ちょっとここら辺の要素はめんどくさかったですね。
これ以外にも天候時の移動のめんどくささ、
頻繁に沸いている雑魚、下手なことをすると大ダメージを受けてしまうゲーム性など
ちょっと寄り道している際にめんどくさいなぁと思う点がちょこちょこありました。
まとめ
こんなところでしょうか。
全体的には本当に力の入った大作という雰囲気を存分に楽しめたので、
買って本当に良かったなぁと思いました。
ここまでのフィールドを実現しているゲームってなかなかないですからね。
その一方で決して気にならなかった点がなかったといわれるとそうでもないので、
世間的な評価と比べるとやや個人的に評価は落ちるかな?という印象です。
まあそれでも点数的には昨年の1位タイトルと同じくらいなので、
今年の僕のランキングでも相当上になりそうではありますが。
個人的にゼルダはトワプリと時のオカリナ3Dを投げて久しく、
プレイしていなかったのですが、
今作はしっかりとクリアまで持って行けて良かったなぁという感じです。
これがクリアできるならばまあ多分今後のゼルダシリーズを
買っても問題なさそうですしね。
総じて傑作であることは間違いないので、
とりあえずSwitchを買ったら購入しておいて問題ないタイトルだと思います。
一方ある程度人を選ぶ部分もあるという事も、
頭に入れておいたほうがいいとは思いますけどね。